トリマーってどんな仕事?トリマーの仕事内容と必要な知識・技術について
ペットが大好きという方の中には、トリマーになりたいと思っている人も多いかもしれません。ではトリマーの具体的な仕事内容とはどのようなものなのでしょうか。また、必要な知識や技術はどのように身につければよいのでしょうか。今回はトリマーの仕事内容や、トリマーに必要な知識や技術についてお伝えします。
- 目次
- 1. トリマーってどんな仕事?
- 1-1. ペットの身だしなみを整える。
- 1-2. 健康状態をチェックする
- 2. トリミング以外の業務とは
- 2-1. ペットのお世話
- 2-2. 車を使った犬の送迎、ペットシーツ・ドッグフードなどの買い出し
- 2-3. 店舗の清掃や道具の手入れ、電話対応や事務作業など
- 3. トリマーのやりがい
- 3-1. 毎日動物と触れ合える
- 3-2. 技術の向上を実感
- 3-3. 動物の病気を早期発見
- 4. トリマーになるには?どんな勉強が必要?
- 4-1. トリマーに資格は必要?
- 4-2. 専門学校では何を学ぶ?
- 4-3. トリマーに必要な技術は?
- 5. トリマーにはどんな勤務先がある?
- 5-1. ペットサロン
- 5-2. ペットショップ
- 5-3. 動物病院
- 6. トリマーの勤務形態
- 7. まとめ
01トリマーってどんな仕事?
1-1ペットの身だしなみを整える。
トリマーの仕事は簡単にいえば、「ペットの身だしなみを整える仕事」ということになります。
トリミングはペットの毛をカットすることですが、トリマーの仕事はそれだけではありません。トリミングを行う前の、ブラッシングやシャンプー、ブローなども非常に重要な仕事。ときには毛をカットするだけでなく、カラーをしたり、飾り付けたりという仕事も含まれています。
そのため、トリマーはペットの美容師と呼ばれることもありますが、人間の美容師とは違い、ペットは自分の好みをトリマーに伝えることはできません
飼い主さんの好みや希望を把握しつつ、ペットに合ったスタイルを提案するのもトリマーの大切な仕事です。
1-2健康状態をチェックする
ただし、トリマーと美容師には決定的に異なる点があります。それがペットの健康管理。
トリミングの前に必ず行われるのが、皮膚や耳、目などに異常がないかという健康状態のチェックです。
使われるシャンプーによっては、皮膚の状態が悪化することもあるため、通常のシャンプーを使うのか、それとも薬用のシャンプーが必要なのか、ペットが耳や口を気にしていないかなどを知ることは、病気の早期発見につながります。
そのため、トリマーは「第二の獣医」として、動物の健康や医療についての知識も求められます。
また、トリミングと同時に行うのが爪切りや肛門腺絞り、歯磨き、耳掃除。これらのケアを通じて、トリマーはペットの健康状態を読み解いていきます。
02トリミング以外の業務とは
2-1ペットのお世話
動物の種類などによっては、トリミングに時間がかかることもあります。そのため、ペットサロンの中にはペットホテルを併設しているお店も多いもの。
もしペットをホテルで預かったときのお世話も、トリマーの仕事になります。
ペットのお世話は、散歩や食事などが中心ですが、違う環境の中で過ごしているペットは、体調を崩したり、不安になって落ち着きを失くしたりすることも多いもの。
そんなとき、ペットを落ち着かせたり、体調を確認したりといった仕事もトリマーの役割です。
2-2車を使った犬の送迎、ペットシーツ・ドッグフードなどの買い出し
実はトリマーの仕事で多いのが、車を使った業務です。
トリミングサロンの中には、ペットの送迎を請け負っているお店も少なくないため、その送迎者の運転を行うのもトリマーの仕事です。
また、トリミングサロンに欠かせないのがペットシーツやドッグフード。これらは配達をお願いすることもありますが、量や必要性によって買い出しを行う必要があります。
さらにトリミングを行っているとき、動物がケガをすることも。トリミングにはハサミやバリカンを使いますが、もしそれらの刃物で動物がケガをしてしまうと、急いで動物病院に連れて行かなければなりません。
このように、トリマーの仕事の中には車を使うものが多く、運転免許を持っている人も多いようです。
車を使った業務は主に新人の仕事ですが、小規模のお店の場合、全員が対応することもあります。
2-3店舗の清掃や道具の手入れ、電話対応や事務作業など
トリミングのお店といっても、店舗の掃除や道具の手入れを行わなければならないというのは他のお店と同じです。
また、お客様様からの電話対応や、犬の性格や毛質を記録したカルテの整理といった事務作業も必要。現在では、SNSやブログ、ホームページなどもお店の経営には欠かせませんが、それらを更新するのもトリマーの仕事になります。
専用の事務スタッフを雇用しているお店もありますが、新人の頃は様々な経験を積むという意味でも、掃除や事務などを任せられることも多いようです。
03トリマーのやりがい
3-1毎日動物と触れ合える
トリマーのやりがいは、なんといっても毎日動物と触れ合えること。
多くの動物との出会いがあるのは、トリマーの仕事を続ける最大の喜びです。
また、シャンプーや耳掃除、ブラッシングなどをしているとき、動物の気持ちよさそうな顔を見ることができるのも魅力。
動物の中には、トリミングサロンに来るのが怖い子も少なくありませんが、何度も来店してスタッフの顔を覚えるうちに少しずつトリミングに慣れて安心してくれるもの。
このように、自分の手で動物を快適に心地よく過ごさせてあげることができるのもトリマーの大きなやりがいです。
3-2技術の向上を実感
トリマーにとってなによりも重要になるのがトリミングの技術です。もちろん、最初から上手にトリミングを出来る人は少ないもの。しかし努力を重ねて経験を積む中で、これまで苦手だった犬種をカットできるようになったり、お客様から指名されることも増えていきます。
自分が頑張っただけ技術が向上し、さらに飼い主さんにも感謝されることが多いというのもトリマーのやりがいのひとつです。
3-3動物の病気を早期発見
トリマーとして、トリミングと同じぐらいに大切なのが動物の体調管理。動物は言葉を話せないため、自分の身体の不調を飼い主さんに伝えることができません。
動物の種類によっては、ちょっと見ただけでは体調を崩している、病気になっているということが分かりにくいことも。
しかし、日常的に動物と接しているトリマーの場合、それらの不調を早期発見できる可能性があります。
病気の中には、老犬になったときに寿命を縮めてしまう可能性のある歯周病や命の危険もある尿毒症など様々なものがあります。
トリマーがそれらの病を発見することは、動物の命を救うことにもつながります。
04トリマーになるには?どんな勉強が必要?
4-1トリマーに資格は必要?
まずトリマーになりたいと思った場合、気になるのが資格の有無です。
実はトリマーには国家資格はありません。そのため、学歴や試験に合格して資格を取得するといった必要はなく、技術と知識があれば、その日からトリマーとして活躍することができます。
しかし、実際にトリマーになるためには幅広い専門知識と技術が必要。
そのため、トリマーになるためには、専門学校や通信講座などで資格の取得を目指すことをおすすめします。
4-2専門学校では何を学ぶ?
トリマーの専門学校では、主に座学によって知識を、実技によって技術を身につけることになります。
座学で学ぶのが、犬の病気やケア、食事の内容、栄養学、しつけ、骨格など。
ペットが好きで動物を飼った経験がある人の中でも、病名や骨格、身体の専門部位などについて詳しいという人は少ないはず。しかし、トリマーとして働くためにはこれらをしっかりと身につけることが必要になります。
また、座学で学ぶのは動物に関することだけではありません。
たとえば、社会人としてのマナー。トリマーは接客業ですが、特に飼い主さんとのコミュニケーションが重要です。上手にコミュニケーションができないと、クレームの原因となってしまうこともあるため、接客の基本やルール、マナーなどをしっかりと身につけることが必要です。
それ以外にも、座学では店舗経営や売り上げ管理の基本などを身につけます。
4-3トリマーに必要な技術は?
一方、実技を通じて身につけなければならない技術もあります。
その代表的なものがカットの技術。
カットはトリマーの主な仕事であり、トリマーは常にカットの技術を磨く必要があります。特にトリミングサロンでは、お客様の満足が重要。季節や流行にあったカットを知ることも大切です。
さらにカットと同じぐらい重要なのが、ブラッシングやシャンプー、爪切り、耳掃除といった動物のケア。
動物を飼った経験があれば、これらのケアをやったことがある人というもいるかもしれません。しかしサロンで働く場合、多くのペットが初対面。初めての経験で緊張しているペットを落ち着かせながら、きちんとケアができるかどうかが求められます。
そのときに大切なのが動物をしっかりと抱き上げ、正しい姿勢で安定させること。これは「保定」と呼ばれますが、専門学校では、ペットの種類に応じた保定の技術を身につけることもできます。
05トリマーにはどんな勤務先がある?
5-1ペットサロン
トリマーの勤務先として一般的なのがペットサロンです。ペットサロンは現在では競争が激しく、多くのお店では技術と経験のある人材が求められています。
また、現在ではペットホテルや送迎、ペットのネイル、リラクゼーションなどサービスの多角化が進んでいるため、他業種などの経験者も歓迎される傾向にあります。
5-2ペットショップ
規模の大きなペットショップの中には、トリミングのサロンを併設しているお店もあります。これは大規模店に多い形式ですが、中小や個人経営のお店でサービスとしてトリミングを提供していることも。
また、販売しているペットのお世話をしたり、販売されたペットが定期的にトリミングに訪れることもあるため、長期間にわたってペットに関わることもあります。
5-3動物病院
ペットショップと同じく、動物病院の中にもトリミングサービスを行うところが増加しています。
すでに述べたように、トリマーの大きな役割のひとつがペットの病気の早期発見。トリマーは日常的にペットと接しているため、病気や異常を早く見つけることができる可能性も高く、動物病院に併設されたトリミングサロンは人気を集めています。
その他にも、トリマーにはブリーダーの犬舎で働く、独立・改行して自分のサロンを持ったり、お客様のところに出張してサービスを提供するという働き方もあります。
06トリマーの勤務形態
トリマーは基本的には他のサービス業と同じ。普段は働いている飼い主さんがサロンを訪れるのは休日か祝日ということも多いため、通常の企業とは異なり、平日が休みのシフト勤務となることが多いようです。
勤務時間は店舗によりますが、朝9時から夜の7時頃までの営業が一般的。
また、通常の企業などが休みとなる夏季や年末年始が繁忙期となります。
07まとめ
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