こうすれば失敗しらず!刺繍図案の映し方やポイントについて
きれいな刺繍作品を作るときに必要なのが、図案をそのまま布に写すこと。しかし、図案を正確に写すのはなかなか難しいものです。では、図案をきれいに写すためにはどのような方法があるのでしょうか。今回は刺繍図案の映し方やポイントについてご紹介します。
- 目次
01刺繍図案を写すための道具と用途
1-1【基本的な道具】トレーシングペーパー
トレーシングペーパーは半透明の紙。本などに掲載されているものを写すときに使用します。
刺繍図案を写すときにも、トレーシングペーパーが便利です。
トレーシングペーパーを使わず、普通の紙を代用したり、そのまま布に写したりするとどうしても図案が歪んでしまうこともあり上手く行かないことが多くなります。
トレーシングペーパーは手芸店や文具店、百円ショップなどでも販売されています。
なお、トレーシングペーパーを使って図版を写すときには、マスキングテープで留めて作業すると紙がずれずに図案を写すことができます。
1-2【基本的な道具】手芸用複写紙
手芸用複写紙は図案と布の間に挟んで使用するもので、「チャコペーパー」と呼ばれることもあります。水で消えるため、作品に影響することがほとんどないため、刺繍を楽しむ人の多くが手芸用複写紙を使っています。
メーカーごとに赤、白、水色など様々な色がありますが、刺繍する布に図案がはっきり見えるような色を選ぶとよいでしょう。
なお、手芸用複写紙には片面用と両面用がありますが、刺繍の場合は片面用でOKです。
1-3【基本的な道具】セロファン
セロファンは図案を写すときに、トレーシングペーパーが破れてしまわないように使用します。セロファンはなくても構いませんが、しっかり図案を写そうとすると、トレーシングペーパーが破れてしまうことがあるため、セロファンを使うと便利です。
1-4【基本的な道具】トレーサー
トレーサーは図案をなぞるときに使用します。トレーサーを選ぶときは、ペン先が細いもののほうが、正確に細かい部分まで図案を写すことができて便利です。
ただし、トレーサーは専門店に販売されていることも多く、手に入りにくいもの、もしトレーサーが手に入らないという場合には、インクが出なくなったボールペンで代用することも可能です。
1-5【あると便利な道具】印付けペン
どれだけ丁寧に図案を写しても、布に線が出なかったり、写し忘れたりといったことが起きるもの。そんなとき、布用のペンがあるとその部分を書き足すことができます。
布用ペンには水で消えるものや、時間が経つと消えてしまうものがあるため、自分の好みのものを選ぶとよいでしょう。
1-6【あると便利な道具】マスキングテープ
なにかと便利なマスキングテープですが、布やトレーシングペーパーを固定するときにも役立ちます。マスキングテープはマチ針でも代用できますが、しっかり固定できないこともあります。
02刺繍図案の写し方とポイント
刺繍図案を写すとき、まずは手芸用複写紙を刺繍図案と同じくらいの大きさにカット、その後、インク面を下向きにして布の上に置きます。
このとき、手芸用複写紙の表裏を間違えないように注意しましょう。
きちんと表裏を確認して手芸用複写紙を置いた後は、その上に刺繍図案を重ねます。さらにその上にセロファンを置き、少しずらしてからテープで固定します。その場合、図案の斜め上と斜め下を留めるとよいでしょう。
あとは図案をトレーサーなどでなぞるだけ。きれいに図案を写したいときには、力は強め。なお、なぞり忘れた部分がないように、、全体を二回なぞると図案をきれいに移すことができます。
03刺繍後に下書きを消す方法と注意点
手芸用複写紙を使った場合、インクは水で消えることがほとんど。そのため、洗面器などで水洗いをすれば下書きをきれいに消すことができます。
また、ハンカチなど日常で使うものの場合、中性洗剤で洗濯してもOK。
ただし、洗濯をする場合にはひとつ注意したい点があります。それは、完全に消える前にアイロンをかけてはいけないということ。
図案が消える前にアイロンをかけると、熱によってインクが布に固着してしまいます。そうなると、どれだけ水で洗っても落ちなくなってしまうため、注意しましょう。
04手芸用複写紙以外の図案の写し方
4-1スマプリ
「スマプリ」はシール状になった複写紙で、布に張り付けてそのまま刺繍することができます。シールは水に漬けておくと溶けてなくなるため、非常に便利です。
4-2熱転写ペンシル
熱転写ペンシルはアイロンなどの熱を加えることで図案を写すことができるペン。手軽にしっかりと図案が転写できるため、細かなものを写したいときに向いています。
4-3トレース台
トレース台を使うと、裏から光が当たるため生地が透けて図案を転写することができます。イラストを描く人にとっては必須のアイテムなので、家にあるという方の場合、代用してもよいでしょう。
05まとめ
この講座は!プロの監修を受けています!
和歌山県出身で、現在は京都在住。
福祉の仕事をしながら趣味でハンドメイドをしていたが、刺繍の奥深さに惹かれ、2020年に「はるひな」を開業。
ハンドメイド誌にも多数掲載される。
現在は関西を中心にイベント出店も行っている。
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