レジンでのコーティング方法と仕上げ方
ハンドクラフトで人気のレジン。レジンというと、透明に固めた中に好きなモチーフを閉じ込めるというイメージですが、実はコーティングの素材としても便利に使うことができます。今回はレジンでのコーティング方法ときれいな仕上げ方についてご紹介します。
- 目次
01レジンを使ったコーティング加工とは?
1-1レジン液で閉じ込めるのではなく素材そのものをコーティング
通常、レジンを使用するときには、小さなお皿やシリコン製のモールド、枠などに流し込んで透明な塊として使用するのが一般的。しかし、レジンの使い方はそれだけではありません。
通常、レジンは液状のもので、そこに紫外線を当てたり、別の薬剤を加えて化学反応を起こすことで硬化させてしようします。
しかし液体なので、固まりとして使用するだけでなく、別の素材の表面に塗ることも可能。そうしてレジンを表面に塗り、硬化させることでレジンによるコーティングを行うことができます。
1-2ハンドメイドアクセサリーをレジンでコーティング
せっかく作ったハンドメイドのアクセサリーは、長く大切に使いたいものです。しかし、素材によってはぶつけたり落としてしまったりすることで割れてしまったり壊れてしまうことも少なくありません。
また、ネックレスやピアスなどの場合、水分や化粧品などが付着することもありますが、そうするとそこがシミになったり、その部分から劣化が始まってしまうこともあります。
そんなとき、レジンでコーティングしておくと、衝撃や汚れからアクセサリーを守ることができます。
1-3折り紙やプラバンなどをきれいに仕上げる
レジンによるコーティングには、アクセサリーを傷や汚れから守る以外の用途もあります。
たとえば、素敵な折り紙。折り紙はそのまま置いておくと湿気を吸ってすぐによれてしまったり、触っているうちに手垢などで汚れてたりしてしまうものですが、レジン液を塗ってコーティングしておくと、いつまでも出来たときのツヤやしっかりとした質感を楽しむこともできます。
また、プラスチックの板であるプラバンとレジン液によるコーティングだけでも、ちょっとしたアクセサリーを作ることもできます。たとえば好みの形に切り抜いたプラスチックの板の上に、トレーシングペーパーなどのカラフルな紙を置き、底にレジンを塗るだけで簡単なアクセサリーが完成します。通常、ゼロからレジンを使用してアクセサリーを作る場合、乾燥に時間がかかることもありますが、この方法であれば使用するレジンの量が少ないため乾燥までの時間を大幅に短縮することができます。
02コーティング方法
2-1折り紙やマステのコーティング
折り紙やマスキングテープなどにコーティングを行うときには、まず紙質に注意しましょう。一般的なコピー用紙、折り紙などの場合、水分を吸収する吸収率の高い素材が多いため、レジン液を塗るとその中の水分が染み込んで、下が透けることがあります。これは紙の性質によって仕方がないものですが、どうしても発色が悪くなり、文字などが書いてある場合にはにじんだり色が落ちることもあるため、注意が必要です。
また、表面にビニール加工がされている「オーロラ紙」の場合、撥水性が高いため一般的な紙とは逆の注意をしなければいけません。
オーロラ紙のように撥水性の高い紙は、水分が吸収されにくく、レジン液をはじいてしまいがち。そのため、少し多めに塗る必要がありますが、多めのレジン液を均等に塗るのは非常に難しく、どうしても凹凸ができてしまうことがあります。
オーロラ紙は光沢があり、きれいな折り紙に使われることも多い種類なので、もしオーロラ紙をレジンでコーティングしたいときには、できるだけ幅の広い筆などを使い、均等に、多めに塗ることを心がけましょう。そうすると、本来の発色を活かしてきれいにコーティングすることができます。
もし、コーティングやレジン液の扱いに慣れていない、自信がないという場合には、「トレーシングペーパー」がおすすめです。トレーシングペーパーは薄手の紙ですが、水分を吸収しすぎず、はじきすぎないという性質を持っています。そのため、レジン液をしっかり全体に塗ることができます。最近では百円ショップなどで、きれいな柄なども多く揃っているため、紙をレジンでコーティングしたいというときには便利な存在です。
紙をコーティングするときには画用紙もおすすめの紙です。画用紙は水を吸いやすい性質を持っていますが、厚みがあるため、レジン液をコーティングしても透けた感じがなく、色もしっかりと発色を保ってくれます。
もし、レジンによるコーティングには向かない紙質だけど何とかしたいという場合には、レジンのコーティングを行う前に下処理をしておくという方法もあります。
手芸店や文具店に行くと、紙への液体の染み込みを防ぐ「ジェルメディウム」「ジェッソ」などの下塗り材が販売されています。それらを塗って乾かしておくと、レジンによるコーティングが簡単になります。これらの下塗り材が手に入らないというときには、木工ボンドを薄塗りすることで代用できるので、ぜひ試してみることをおすすめします。
2-2押し花のコーティング
お花はそのままの状態を保たせたい素材のひとつです。そのため、レジンによるコーティングを行いたくなりますが、残念ながら生花の状態でコーティングを行うことはできないため、まずはお花を押し花に加工する必要があります。
その際、押し花にあらかじめ着色しておくと、時間が経っても色が変色しにくくなります。
押し花にコーティングを行うときには、シリコンマットなどがあると便利です。シリコンマットにあらかじめレジン液を塗り、その上に押し花を乗せて、さらにレジン液を乗せていきます。最初のレジン液は押し花の固定だけでなく、あとにレジン液を乗せたときの反りかえりを防ぐという意味があります。
また、あとにレジン液を乗せるときには、多めにレジン液を使用しましょう。レジン液が不足している場合、押し花が反りかえってしまうことがあります。
2-3プラバンのコーティング
プラバンにコーティングを行うときには、しっかりとプラスチックを固めるため、オーブンで下焼きを行う必要があります。
ただし、下焼きを行うとプラスチックは予想よりもぎゅっと小さくなってしまうため、少し大きめに作っておくことが必要になります。
03仕上げとしてのコーティング
そのときに必要なのがやすり。レジンで作った作品にはどうしても余った部分ができるため、その部分をやすりで削ります。
その後、コーティングのレジンを塗りますが、その場合には塗る方法以外にも、全体をレジンに漬ける方法もあります。こうしておくと、全体を均一にコーティングすることができます。