メンタルヘルスのセルフケアについて
ストレスの多い現代社会において、メンタルヘルスのケアは非常に重要です。企業の中には、すでにメンタルヘルスケアを課題として掲げているところもありますが、まだまだ少数派なのが実状。そのため、自分で行うメンタルヘルスケアが必要になります。今回はメンタルヘルスのセルフケアについてご紹介します。
- 目次
- 1. メンタルヘルスとは?
- 1-1. 心の健康こと
- 1-2. メンタルヘルスケアでは精神疾患だけでなく、ストレスや悩みを緩和する
- 1-3. すべての人が健やかに生活できるように精神面をケアする
- 1-4. 早い段階のセルフケアが大切
- 2. ストレスを感じるとあらわれる反応
- 3. メンタルヘルスのセルフケア
- 3-1. リラックス
- 3-2. 体を動かす
- 3-3. 人との交流
- 4. セルフケアのルーティーン化
- 4-1. 気付かないうちにもストレスが溜まる、定期的にリフレッシュするのがポイント
- 4-2. ちょっとした日記、食事記録をつける
- 4-3. いつでも行きやすいストレス発散場所をみつける
- 4-4. 趣味などの習い事を始める
- 5. まとめ
01メンタルヘルスとは?
1-1心の健康こと
メンタルヘルスとは、簡単に言えば心の健康のことです。身体の健康が重要であるのと同様に、心の健康も非常に重要。
もし心が疲れている場合、それは身体にも影響を与えます。また、身体の不調も心の健康に影響を与えることもあり、健康な毎日を過ごすためには、心と身体の双方が健康であることが必要です。
1-2メンタルヘルスケアでは精神疾患だけでなく、ストレスや悩みを緩和する
心の健康というと、うつ病をはじめとする精神的なトラブルをイメージする方も多いかもしれません。また、これらの精神的な疾患は「特別なもの」「ごく一部の人がなるもの」と思い込んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実は心の健康とは、毎日のストレスや悩みといった身近な問題も含まれています。
これらのストレスや悩みを軽視すると、やがてそれが積もり積もって大きなトラブルに発展してしまいます。
そのため、メンタルヘルスケアには心の病気に対する処置だけではなく、毎日誰もが経験するようなストレスや悩みの緩和にも効果があります。
1-3すべての人が健やかに生活できるように精神面をケアする
メンタルヘルスのケアは精神面でのケア。たとえば、疲れているときには消化のよいものを食べたり、しっかり睡眠を取ったりという行動が必要です。
それと同じように精神面の疲れにもケアを行うことが重要になります。
しかし、精神面の疲れは目に見えることがなく、これまでは気力ややる気の問題と考えられることも少なくありませんでした。
しかし現代では、メンタルヘルスのケアの重要性は社会問題となり、厚生労働省も「労働者の心の健康の保持増進のための指針」を発表するなど、すべての人が健やかに生活するために必要不可欠なものとなっています。
1-4早い段階のセルフケアが大切
メンタルヘルスのケアを行うためには様々な方法がありますが、特に重要となるのが早い段階でのセルフケアです。
セルフケアは、簡単に言えば自分自身で行う処置のこと。
たとえば風邪を引いたときなど、早めに休養を取ったり、薬を服用したりすることで、風邪をこじらせることを防ぎますが、メンタルヘルスでもそれは同じこと。
できるだけ早い段階でケアを行うことで、症状の悪化を防ぐことが可能になります。
02ストレスを感じるとあらわれる反応
たとえば、最近一か月以内に「だるい」「不安」「憂鬱だ」といった感情があった場合には要注意。
その場合、心と身体にストレスが蓄積している可能性があります。
また、「なんとなく落ち着かない」という場合にも、ストレスを感じていることがあります。
では、そもそもストレスとはどのようなものなのでしょうか。ストレスには、ストレスの原因となる「ストレッサー」、ストレスによって現れる「ストレス反応」、そしてそのストレスを解消してから元の状態に戻る「ストレス耐性」の三種類があります。
ストレッサーには仕事や家庭、経済的な問題など様々なものが含まれていますが、どのようなストレスであっても、ストレスに対する身体の反応である「ストレス反応」が現れます。このストレス反応が「だるい」「不安」「憂鬱だ」といった症状。
ストレス反応はメンタルヘルスが健康な状態であれば、すぐに通常の状態に戻りますが、ストレスが重なっていくと、なかなか通常の状態に戻りにくくなります。
この一連の状態はゴムボールに例えられることがあります。
たとえば、ゴムボールを押さえつけると、その間はへこんでいますが、押さえつけている手を放すとすぐに元に戻ります。
しかし、押さえつけている時間が長い場合や、力が強すぎる場合には、元の状態になかなか戻ることができません。
さらにそれが長期間持続すると、ボールは元に戻る力を失ってしまいます。
この力を失った状態がストレスによる精神的な病を発症した状態。
それを防ぐためにも、ボールがへこんだときに、すぐに対処してボールができるだけ早く元に戻るようにケアを行うことが重要になります。
03メンタルヘルスのセルフケア
3-1リラックス
ストレスの解消として、まずもっとも役立つのがリラックスするという方法です。中でも簡単で効果的なのが、休息や休養、睡眠をとるという方法。
特に睡眠は脳をリフレッシュさせるためには非常に効果的。過度のストレスや長期間のストレスを感じると眠れないということになってしまいがちなので、ストレスを感じた場合には、できるだけ早く、しっかり睡眠時間を確保するようにしましょう。
ただし、眠れないからといってアルコールなどに頼るのは逆効果。確かにアルコールには眠気を誘う作用がありますが、その後脳を覚醒させる働きもあります。
そのため、アルコールを飲みすぎると睡眠の質が低下、眠っているつもりでも休めていないという結果になってしまいます。
もしも横になってもなかなか眠れないという場合、眠れないこと自体がさらなるストレスになってしまうこともあります。
そんなときには香りや温かい飲み物でゆったり過ごすという方法も効果があります。
アロマやハーブティーで心身をリラックスさせると、ストレスを解消することができます。
3-2体を動かす
ストレス解消には、身体を動かすという方法もあります。特にストレッチやトレーニング、ウォーキングといった軽い運動はストレス解消の効果が高いと言われています。
また、普段から身体を動かしておくことは、自分の体調に敏感になるということでもあります。そのため、身体を動かすことはストレス反応に対する気づきを促し、できるだけ早くセルフケアを行うきっかけにもなってくれます。
ただし、普段あまり身体を動かさない人や、そもそも身体を動かすのが好きではない人の場合、無理に運動をしようとするとそれも別のストレスになってしまうことがあります。
その場合、海や山などに出かけるといったことでも構いません。
これらの自然に触れることも、ストレスの解消には効果的。時間が許せば、旅行などをするのもよいでしょう。
特に普段はどうしても仕事のことばかり考えてしまう人や、休んでいる間も仕事や悩みが頭を離れない人の場合、別の場所に行くことがおすすめです。
3-3人との交流
ストレスの解消を行う上で、なによりも効果があるのが人との交流です。
ストレスを解消するとき、孤独は大敵。ひとりきりで悩んでいると、悩みは解消されるどころかさらに深くなってしまうことがあります。
それを避けるためにも積極的に人との交流を持ちましょう。
友人とお喋りをする、たくさん笑うといったことだけでなく、人に悩みを打ち明けてみるのもよいでしょう。
悩みを打ち明けるのは、どうすればいいのかという回答をもらうためではなく、人に頼っていいということを学ぶため。
実際、精神的な症状を発症する人の多くが真面目な性格。自分ひとりで何とかしなければと思い詰めるあまり、精神的な健康をそこねてしまいます。
また、日本では職場で感情を表すことは望ましくないとされています。しかし、このように感情を出せずに我慢しなければならないということもストレスの大きな要因となっています。
人との交流を通じて、笑う、泣くといった感情を表現することは、ストレス解消の近道になります。
04セルフケアのルーティーン化
4-1気付かないうちにもストレスが溜まる、定期的にリフレッシュするのがポイント
現代社会はストレスの多い社会です。仕事はもちろん、通勤や会社の人間関係といったささいなことでもストレスが溜まってしまいます。
しかし、多くの人はそれらのストレスを自覚することもできません。もし強いストレスを感じれば、「セルフケアをしなければ」と考えるかもしれませんが、細かいストレスの連続は、そう考える余裕も奪ってしまいます。
気が付いたときには手遅れとならないためにも、自分でも意識せず、定期的にリフレッシュするのが重要です。
4-2ちょっとした日記、食事記録をつける
日々のストレスを解消するためには、ちょっとした日記や食事記録も効果があります。
日記の中で感情を出すことは直接的なストレス解消の効果があります。また、日記や記録には自分の感情を整理するためにもぴったり。
特に食事の記録は、昼ご飯をスマホで撮影するだけと非常に取り組みやすい方法で、誰でも簡単にストレス解消を行うことができます。
4-3いつでも行きやすいストレス発散場所をみつける
ストレス発散には場所も大事です。たとえばジム通いでストレスを解消しようとしても、ジムが遠いところにあるとなかなか通うことも難しくなります。
それを防ぐためにも、すぐに行きやすいところでストレスを発散できる場所を見つけておきましょう。
4-4趣味などの習い事を始める
もしストレスが溜まっているという場合、これまで縁のなかった趣味や習い事を始めることも効果があります。
新しい趣味や習い事は、頭を切り替えるのにぴったりです。
05まとめ
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