筋トレのやりすぎがもたらす逆効果について
筋トレを始めたばかりの頃は、ついつい熱中してトレーニングをやり過ぎてしまうことも多いもの。しかし、トレーニングのやり過ぎは、筋肉にとっては逆効果。筋力が落ちたり、疲れやすくなったりと、身体にとってマイナスの影響が現れることもあります。今回は筋トレのやり過ぎによって現れるサインや、やり過ぎを防ぐための方法についてご紹介します。
- 目次
01筋トレのやりすぎから起こる体のサイン
1-1筋力が落ちる
しっかりしたトレーニングを行っていると筋力は少しずつアップしていくもの。しかし、筋トレをやり過ぎていると疲労が蓄積、結果として筋肉がパフォーマンスを発揮することができず、筋力が低下してしまいます。
1-2常に筋肉痛
トレーニングしたあと、筋肉痛が起きるのは自然な状態。この筋肉痛が起きているときには筋肉が損傷した状態で、それが回復するとともに筋力も向上しています。
しかし、常に筋肉痛が続いている場合は要注意。筋肉が損傷した状態が続き、回復が追い付いていない可能性があります。
1-3パンプアップしない
トレーニングを行ったあとは、筋肉に血液やリンパ液などが流れ込み、肥大した張りのある状態になります。これはパンプアップと呼ばれるものですが、もしトレーニングをやり過ぎていると、疲労によって血液やリンパ液が十分に筋肉に届かず、パンプアップが起こりません。
もしハードな筋トレをしてもパンプアップしない場合、筋肉が疲れている証拠です。
02筋トレが逆効果にならないためには
2-1適切な頻度で行い、十分な休息をとる
筋肉の成長のために必要なのは、トレーニングだけではありません。休養することも、筋肉を成長させるためのポイントです。
このときに目安にしたいのが筋肉痛。筋肉痛は筋肉がトレーニングによって傷ついている証拠です。筋肉痛を感じたときには休むことが必要。筋肉痛の状態でトレーニングを続けても、筋肉は回復することができないだけでなく、痛みによって十分な力を発揮できないため、効率的なトレーニングを行うことができません。
2-2適切なタイミング・時間帯に行う
トレーニングを行うときは、タイミングや時間帯も大切です。
トレーニングを行うタイミングとしては、夕方から夜の時間帯がベスト。この時間帯は日中の活動ですでに身体が温まり、柔軟になっているため、効果的なトレーニングを行うことができます。
逆に朝や寝る前などは効果が出にくいと言われています。
特に寝る前のトレーニングは、脳を興奮させてしまうためなかなか眠りにつくことができず、筋肉を成長させるための成長ホルモンに悪影響を与えます。
また、トレーニングは空腹時と満腹時は避けたほうがよいでしょう。空腹の場合、トレーニングに必要なエネルギーが不足している状態。その状態でトレーニングを行っても、身体がエネルギーを確保しようと、すでにある筋肉を分解してしまうため、結果として筋肉の量が減少してしまうこともあります。
逆に満腹の場合には、筋肉が力を発揮するために必要な血液が消化・吸収のための器官に集中、それでも無理にトレーニングをすると、消化不良をおこしてしまいます。
2-3長時間やりすぎない
ジムなどでトレーニングを行うと、ついつい長時間になってしまうことがありますが、長くてもトレーニング時間は1時間以下に抑えましょう。もし長時間のトレーニングを行うと、体内のテストステロンというホルモンが減少、筋肉が成長することができません。
より効率的なトレーニングは1回45分程度。短時間でも集中してトレーニングを行ったほうがいっそう効果がアップします。
2-4カロリー不足、栄養不足に注意する
トレーニングを行うときだけでなく、筋肉を回復・成長させるためには十分な栄養素が必要です。
筋肉の成長にはたんぱく質が重要というイメージですが、実は筋トレ3大栄養素と呼ばれているのはたんぱく質だけではありません。同時に脂質や炭水化物も必要。
もし脂質や炭水化物が不足している場合、身体がエネルギー不足に陥って、筋肉が分解、結果的に身体の中の筋肉が減少してしまいます。
特に筋肉を成長させるためには、消費するカロリーよりも摂取するカロリーが上回っていることが必要。
筋肉のためにはたんぱく質も重要ですが、プロテインやサプリだけでなく、普段の食事もきちんと摂取しておくことが大切です。
03オーバートレーニング症候群とは
3-1トレーニングのやり過ぎによって体が回復できない状態
「オーバートレーニング症候群」とは、トレーニングのやり過ぎによって身体が回復できない状態になることを指しています。
通常の場合、トレーニングで疲労がたまっても、休養と栄養を補給することで疲労は回復、以前と同じように身体を動かすことができます。しかし、いったんオーバートレーニング症候群に陥ってしまうと、通常の休養では回復できず、結果的にトレーニングができない状態になってしまいます。
オーバートレーニング症候群は「オーバーワーク」と混同されやすい状態ですが、オーバーワークは一時的に激しい運動を行うことで強い疲労が起きること。オーバーワークの場合はしっかり休息することで回復しますが、オーバートレーニング症候群の場合、長期間の安静が必要になることもあります。
3-2筋トレの効果が出にくくなる
では、オーバートレーニング症候群に陥るとどのような症状が現れるのでしょうか。
オーバートレーニング症候群の場合、まず現れるのが筋トレの成果が出にくくなるということ。すでに説明したように、筋肉はトレーニングによって損傷したあと、休養や栄養補給によって回復・成長していきます。
しかしオーバートレーニング症候群になった場合、筋肉には疲労が蓄積、その結果、休んでも筋肉の疲労を回復することができなくなってしまいます。
もしその状態でトレーニングを行っても、筋肉の疲労はさらに蓄積してしまい、効果を上げることができません。
3-3精神面の影響も
オーバートレーニング症候群の場合、影響が現れるのは筋肉だけではありません。
長続きする疲労や筋肉痛によって免疫力が低下、風邪をはじめとする感染症にかかりやすくなってしまうことも。
さらに倦怠感によってトレーニングだけでなく、様々な意欲が低下、イライラする状態が続いたり、眠れなくなったりという症状が起きることもあります。
もし最悪の場合には、身体の不調が原因となって抑うつ状態になってしまうことも。
オーバートレーニング症候群は決して軽視できない状態に発展することもあるため、単なるトレーニングのやり過ぎと軽視することなく、十分に注意することが必要です。
04まとめ
この講座は!プロの監修を受けています!
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