筋トレの適切なペースについて
筋トレを始めたばかりのとき、ちょっと迷ってしまうのがどの程度のペースでトレーニングを行うかということ。やる気があって結果を早く出したいときには、休んでいるのがもったいない気分になることもあります。では、筋トレはどの程度のペースで行えばよいのでしょうか。今回は筋トレの適切なペースについてご紹介します。
- 目次
01筋トレのペースの一般論
では、なぜ筋トレは週に2回程度がベストと言われるのでしょうか。筋トレを週に2回程度行うことには、身体への負担が少なく、忙しくても続けられるなどの理由もありますが、それよりも重要になるのが「超回復」と呼ばれるものです。
この超回復がどのような仕組みで起きるのかを理解すると、目的に合った強度や適切な休息が決めやすく、結果的に筋トレの効果をアップさせることができます。
02超回復とは?
トレーニングや激しい運動を行ったとき、筋肉の筋繊維という部分が傷つきます。このときに起きるのが筋肉痛。
ただし傷つくといっても、大きな損傷ではなく小さなもので、運動後約24時間から72時間で回復、再び傷のない状態に戻ります。
この回復の過程で休養と栄養を得ることにより、筋肉は傷つく前よりも太くなり、大きな力を発揮できるようになります。このプロセスが超回復と呼ばれるもの。
超回復による筋肉のパワーアップは一時的なものですが、このタイミングを狙ってトレーニングを行うと、筋肉は通常よりも多くの負荷に耐えられるため、結果としてトレーニング効率を高めることができます。
つまり、週に2回程度の筋トレが効果的とされるのは、この超回復に合わせてトレーニングを行うことができるから。
ただし、超回復は筋肉の部位によっても異なるもの。さらに個人差も大きく、どのタイミングで訪れるのかにも違いがあるため、自分の筋肉の特徴を知ると、さらに効果的な筋トレを行うことができます。
03筋トレの適切なペースを決めるポイント
3-1筋肉痛になっているか
筋肉の超回復を見極めるポイントのひとつが、筋肉痛が起きているかどうかです。
激しいトレーニングを行うと、筋肉痛が起こりますが、筋肉痛は筋トレによって筋線維が傷ついている証拠。そして筋肉の修復もこのときに始まります。
筋肉の超回復は筋肉痛が収まると同時に終了するため、筋肉痛が収まるぎりぎりのタイミングで筋トレを行うと、効果的な結果を得ることができます。
ただし、焦って筋肉痛が収まらない間にトレーニングを行うのは逆効果。
筋肉痛が起きている間は、痛みによって十分な力を発揮することができません。
筋肉痛は体力や筋力、年齢によっても異なるため、トレーニング後、どの程度で筋肉痛が収まるのか、一度チェックしてみるとよいでしょう。
3-2熟練度
超回復はどの人でも起きる現象ですが、実は回復力には差があります。
もし筋トレに慣れている熟練度の高い人の場合は回復する時間も早いもの。そのため、毎日でもトレーニングを行っても構いません。
ただし、同じ運動を続けていくと筋肉が刺激に慣れてしまいます。それを避けるためにも、運動や筋トレにバリエーションを設けることも必要になります。
逆に初心者の場合、まだ筋肉がトレーニングに慣れていないため、回復力はあまり早くはありません。そのため、トレーニングとトレーニングの間は、時間を置いたほうが効果的です。
しっかりと休んで筋トレを行ったほうが、高い効果が期待できます。
3-3ライフスタイル
筋肉の超回復には、ライフスタイルも大きな関係を持っています。
というのも、筋肉の超回復に必要なのはトレーニングだけではなく、栄養や休養も重要。
特に睡眠は筋肉の成長に大きな関わりがあります。
実は筋肉がもっとも回復するのが、眠っている間。そのため、しっかり睡眠を取っている人は筋肉が回復しやすく、逆に睡眠不足の場合、回復のスピードは遅くなります。
また、しっかりと栄養が補給できていない場合も、筋肉の回復は遅れるもの。
そのため、睡眠と栄養が十分な人の場合にはトレーニングのペースを上げても構いません。
筋肉のためには規則正しい生活が不可欠ですが、実際にはそれもなかなか難しいものです。
もし睡眠時間や栄養の確保が難しいという場合や、疲労やストレスを感じるという場合には、トレーニングのペースを落としたほうがよいでしょう。
04筋トレの目的による頻度の考え方
4-1筋肥大 → 高負荷(週3回~、1部位を週1回)
もし筋肥大を目的に筋トレを行っている場合、週3回のトレーニングを基本にするのがよいでしょう。
筋肥大とは、超回復を繰り返すことで筋肉自体が太くなること。すでに説明したように、筋肉はトレーニングによって少しずつ傷ついては回復することを繰り返していますが、これを続けていくと筋肉は以前より太く、大きくなっていきます。筋肥大を目指すということは筋肉自体の量を増やして、見た目を整える効果があります。
この筋肥大を目的にする場合には、回数を増やすよりも、大きな負荷をかけたトレーニングが必要。筋肉は短期間に大きな負荷を加えると、より効率的に成長するもの。逆に有酸素運動など、長時間続けるトレーニングを行うと、筋肉が分解したり、筋肉の原料となるたんぱく質がエネルギー源になってしまうため、筋肉を大きくすることができません。
また、筋肉は部位ごとに回復に必要な時間も異なります。回復するまでには、腕や肩、胸の筋肉の場合には約48時間、下半身や背中の大きな筋肉の場合には、約72時間が必要。
そのため、週三回のトレーニングは異なる部位を一か所ごとに行うと、しっかり筋肉を休養させながら効果的なトレーニングを行うことにつながります。
4-2ダイエット、健康維持 →負荷よりも継続(週2~3回からはじめる)
もしも筋トレの目的がダイエットや筋力維持という場合には、大きな負荷よりも継続してトレーニングを行うことが重要になります。
ダイエットや健康維持の場合には、脂肪を燃焼させたり、筋肉を鍛えることによって代謝のアップを狙うことが目的になります。
ここで大きな負荷をかけてしまうと、筋肉が大きくなりすぎて、逆に体重が増えてしまうことも考えられます。
そのため、あまり大きくない負荷をかけたトレーニングを週に2~3回行い、少しずつ筋肉を鍛えていくのがよいでしょう。
また、初心者や運動経験が少ないという人も、まずはこちらの方法でトレーニングを始めるのがおすすめです。最初から大きな負荷を扱うと、関節や筋肉を傷めてしまいやすいもの。さらに筋肉痛も大きいため、それがストレスになってしまうことも考えられます。
ダイエットや健康維持の場合、短期的な結果を求めるというよりも、長期的な視野で運動を継続させることを優先させましょう。
05まとめ
この講座は!プロの監修を受けています!
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