筋肉とトレーニングの関係を知る!筋肥大のメカニズムについて
体重を落とすためや身体を引き締めるためなど、トレーニングの目的は人それぞれです。でも、そのすべてに関わっているのが筋肥大。筋肥大のメカニズムを知ることは、効果的なトレーニングにつながります。今回は筋肥大のメカニズムや、筋肥大を効率よく促すトレーニング方法などについてご紹介します。
- 目次
01筋肥大とは?
筋肥大とは、簡単に言えば筋線維が肥大すること。筋線維とは、筋肉を作る細い筋細胞のことで、これらが集まって筋肉を形作っています。
この筋肉はトレーニングを行うことで少しずつ傷ついていきますが、それを修復するときに以前より太く成長します。
筋肥大というと、「太る」といった良くないイメージを持っている人もいますが、筋肥大はトレーニングを行う目的ともいえる重要なものです。
02筋肥大のメカニズム
2-1超回復
トレーニングを行うとき、筋肉には負荷がかかりますが、このとき筋線維は小さく傷つき、破断します。これはごく小さな規模なので、筋肉が断裂したような大きな痛みを伴うものではありません。
この傷ついた筋肉は、栄養と休養を与えることで回復が可能。そのとき、傷ついた部分が以前より太くなります。これが超回復と呼ばれるもの。
これを繰り返すことで、筋肉は体積を増やしていきます。
2-2成長ホルモン分泌
筋肥大には超回復とともに、成長ホルモンが大きく関わります。
筋肉に負荷がかかる運動を行っていると、身体の中では成長ホルモンが分泌されます。この成長ホルモンによって筋肉を修復が進み、結果として筋肉の成長につながります。
高負荷の運動により血中の成長ホルモン濃度は通常の約200倍に増加。そのため、筋肥大を促すためには、高い負荷を使ったトレーニングが有効と言われています。
03筋肥大のためのトレーニング方法
3-1強度
筋肥大のためには、負荷の高いトレーニングが重要です。負荷の高さには個人差がありますが、一般的には最低でも最大筋力の65~70%を必要とする重さが必要と言われています。
最大筋力とは、その人が一回だけようやく持ち上げられる重さのこと。たとえば最大筋力が100キロという人の場合、65キロから70キロの負荷が必要だということになります。
3-2回数はオールアウトまで
トレーニングを行う回数はオールアウトまでが基本。オールアウトとは、これ以上、一度も持ち上げることができないという限界のこと。
また、トレーニングとトレーニングの間のインターバルは、約30秒から1分程度の短めにするのが効果的。前のセットの疲労が抜ける前に次のセットをはじめるとより効果がアップします。
3-3種目
筋トレには様々な種目がありますが、筋肥大を狙う場合には、コンパウンド種目が効果的。コンパウンド種目とは、複数の筋肉や関節などを同時に動かすトレーニングで、スクワットやデッドリフトなどがコンパウンド種目に当たります。
コンパウンド種目の場合、ひとつの筋肉だけでなく、大小様々な筋肉が関わるため、より高い負荷を扱うことが可能
さらに、ひとつの動作を高い負荷で繰り返すことで、筋肥大に効果を発揮します。
3-4レベルに応じた頻度
筋肥大のためのトレーニングの場合、重要なのが頻度です。筋肉を早く肥大させたいという場合、ついつい頑張りすぎてしまうことがありますが、無理をするとケガにつながり逆効果。
初心者であれば、全身を使う筋トレメニューを週2~3回、中級以上の場合なら部位別トレーニングを週3~6回程度行うのがよいでしょう。
3-5長期的スパンが必要
筋肥大のためのトレーニングは結果が目に見えるようになるまでには時間がかかります。
一般的に、はっきり分かる変化が現れるまでには最低でも3~4カ月程度。
さらに、やめると筋肉は元の大きさに戻るため、トレーニングは気長に、継続的に行うことが必要です。
04筋肥大を促すためには
4-1たんぱく質の補給
筋肥大のためには、たんぱく質の補給が欠かせません。たんぱく質は筋肉を補強するための材料。どれだけトレーニングをしていてもたんぱく質が不足していると、筋肉は肥大することができません。
たんぱく質を補給するためには、プロテインやアミノ酸のサプリメントでの摂取が効果的。また、トレーニング終了から30分以内に補給することで、筋肉を効果的に修復することができます。
さらに、プロテインやサプリだけでなく、ビタミン・ミネラル類を摂取するとよりたんぱく質を促進することができます。
4-2食事
プロテインやサプリなどでたんぱく質を補給していると、食事は太るから不要だと考える人もいますが、食事を取らないのはNG。
筋肥大のためには、たんぱく質以外の栄養とエネルギーを補給することも重要です。
筋肉を増やすためには、常に摂取するカロリーが消費するカロリーを上回っていることが必要。もしエネルギーが不足していると、身体はエネルギーを得るために筋肉を分解、高負荷トレーニングをしているのに筋肥大しないことも。
そのため、プロテインやサプリだけでなく、食事からもしっかりと栄養を補給しましょう。
4-3十分な睡眠
筋肥大を行うためには、十分な睡眠も必要です。先ほど、筋肥大のためには成長ホルモンが欠かせないと述べましたが、実は成長ホルモンがもっとも多く分泌されるのが眠っている時間。
睡眠中には多くの成長ホルモンが分泌され、それが筋肉の回復を促し、筋肥大につながります。
そのため、しっかりと休養を取らない場合、トレーニングをしていても筋肉が大きくなることはありません。
05筋肥大がうまくいかないときに考えられる原因
この場合、いくつかの原因が考えられます。
まず多いのが、炭水化物や睡眠が不足しているということ。すでに説明した通り、炭水化物や睡眠は筋肥大に大きな影響を与えます。
特にトレーニングとダイエットを並行して行っているという場合にはどうしても炭水化物が不足しがちになるため、注意して摂取することが必要です。
さらにダイエットの場合には、有酸素運動を取り入れることがありますが、これも筋肥大には逆効果です。
有酸素運動は脂肪の燃焼に効果的ですが、長時間の運動を続けるため、身体の中のエネルギーが不足すると、脂肪だけでなく筋肉も分解されてしまうことがあります。
また、筋肥大が上手く行かない原因には、負荷が大きすぎるか、不足していることが考えられます。
特に大きすぎる負荷で毎日トレーニングを行っていると、筋肉が回復するための時間がなくなり、成長することができません。
早く結果を出したいという場合にはついついオーバートレーニングに陥りがちですが、休養することも立派なトレーニング。無理せず、ペースを守ってトレーニングを行いましょう。
06まとめ
この講座は!プロの監修を受けています!
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筋肉とトレーニングの関係を知る!筋肥大のメカニズムについて
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筋肉づくりと睡眠の関係について
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筋トレの適切なペースについて
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時間帯による筋トレのメリット・デメリットとは?
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