これでピカピカ!掃除がはかどる洗剤の使い分け方法
掃除に欠かせないものといえば洗剤です。しかし洗剤には様々な種類があり、なかなか使い分けが難しいもの。今回は掃除がはかどる洗剤の使い分けの方法についてご紹介します。
- 目次
- 1. 代表的な洗剤の種類
- 1-1. 一般的な洗剤
- 1-2. ナチュラル素材の洗剤
- 1-3. 中性、アルカリ性、酸性が得意とする汚れ
- 2. 掃除場所に合った洗剤の使い分け
- 2-1. シンクやシャワー水栓の水あか…クエン酸(酸性)
- 2-2. 電子レンジ、油汚れ…重曹やセスキ炭酸ソーダ(アルカリ性)
- 2-3. 床、家具など…クレンザー(弱アルカリ性洗剤)
- 2-4. 食器、ひどくなる前の汚れ…台所用洗剤(中性洗剤)
- 3. 洗剤の注意点とポイント
- 3-1. 酸性と塩素系は混ぜてはいけない、危険
- 3-2. 洗剤を扱うときは換気をしておくこと
- 3-3. 手袋をはめてからおこなう
- 3-4. 気付いたときに掃除ができるように洗剤は使いやすく保管しておく
- 4. まとめ
01代表的な洗剤の種類
1-1一般的な洗剤
もっとも一般的な洗剤としては、合成洗剤、洗浄剤、漂白剤、研磨剤などが挙げられます。
合成洗剤とは、界面活性剤が配合された洗剤。界面活性剤は油と水を結び付けて、それぞれの境界面をはっきりと分けるという働きがあるため、汚れをお皿などから引き離して落としやすい状態を作ります。
一方の洗浄剤は、酸やアルカリといった化学作用によって汚れを落とす洗剤。キッチンやバスルーム、トイレなど、汚れが頑固な場合に用いられます。合成洗剤よりも強力な汚れ落としの効果がありますが、同時に塗装を剥がしてしまうこともあるため、注意が必要です。
漂白剤は文字通り、シミなどを落として衣類などを白くするためのもの。カビ汚れなどに使用される塩素系のものや、酸素を奪って白くする還元型のもの、逆に酸素を与えることで白さを増す酸化型などの種類があります。
研磨剤はいわゆるクレンザーと呼ばれるタイプの洗剤です。洗剤に細かい粒子を配合して、その粒子で汚れをこすり落とします。汚れを落とす力は強い反面、粒子によって傷をつけてしまうというデメリットもあります。
1-2ナチュラル素材の洗剤
洗剤の中には、自然派のナチュラル素材を使用した洗剤もあります。重曹、クエン酸、セスキ炭酸ソーダなどがナチュラル素材の洗剤で、これらの洗剤は科学的に配合された成分ではないため、皮膚についても肌が荒れにくい、排水口に流しても環境に優しいといった効果があります。
1-3中性、アルカリ性、酸性が得意とする汚れ
洗剤は種類だけではなく、成分によって分けることがあります。洗剤の成分は酸性、アルカリ性、二つの中間である中性に分けられ、酸性は金属製の汚れ、アルカリ性は皮脂汚れ、中性はそのふたつの中間といったように、それぞれ得意とする汚れの種類が異なります。
02掃除場所に合った洗剤の使い分け
2-1シンクやシャワー水栓の水あか…クエン酸(酸性)
シンクやバスルームの汚れといえば、白く浮き上がったものですが、実はこれらは水道水の中に含まれるミネラル成分が固まった水垢。これらの水垢を掃除するときには、酸性成分を含んだクエン酸などが効果的です。特にクエン酸は水に溶けやすいという特徴もあるため、霧吹きでスプレーするなど、市販されている合成洗剤と同じように使用することができます。
また、お酢なども酸性の成分を持っているため、水垢汚れなどの掃除に利用することができます。
2-2電子レンジ、油汚れ…重曹やセスキ炭酸ソーダ(アルカリ性)
電子レンジや油汚れの場合、アルカリ性の重曹やセスキ炭酸ソーダが効果があります。重曹は料理にも使われるため、口に入っても安心なので、キッチンなど食材を扱う場所の掃除には最適。さらに重曹は研磨力も強いため、キッチンの焦げ付きや茶渋汚れを落とすときにも便利です。
一方、セスキ炭酸ソーダは重曹よりもアルカリ性が強いため、強い洗浄力が特徴です。アルカリ性の洗剤の特徴は、油汚れや皮脂汚れなどに強いため、飛び散った油の洗浄などで実力を発揮します。
2-3床、家具など…クレンザー(弱アルカリ性洗剤)
弱アルカリ性の洗剤とは、中性とアルカリ性の間の成分を持った洗剤です。これらの洗剤は油の汚れに強く、肌や素材を傷めにくいのが特徴。そのため、皮脂汚れが付きやすいフローリングの床などの清掃に最適です。
また、タンスや棚、テーブルなどの家具の場合、手を触れる機会も多いのでどうしても手垢で汚れてしまいますが、これらの家具も弱アルカリ性の洗剤を使用することでピカピカの状態を取り戻すことができます。
また、家具に傷がついてしまった場合にはそこから汚れが入り込んでしまうことがありますが、その場合には研磨剤を含んだクレンザーで磨くと傷が目立たなくなります。
2-4食器、ひどくなる前の汚れ…台所用洗剤(中性洗剤)
洗剤の中でももっともなじみ深いのが台所用洗剤などに使用される中性洗剤です。中性洗剤は酸性やアルカリ性の中間の性質を持ったもので、酸性洗剤やアルカリ性洗剤のように強い洗浄力を持っていません。しかし、その分、手や肌を傷めることが少なく、軽い汚れなら簡単に落とすことができます。
また、洗浄力が弱いといっても立派な洗剤なので、食器以外にも、ついたばかりの手垢や皮脂の汚れなら簡単に落とすことができます。こでは中性洗剤に含まれている界面活性剤の効果。界面活性剤は油と素材を引き離すことができるため、食器に限らず、家中の汚れに対応することができます。
また、洗剤の中には成分の違いによって混ぜると有毒ガスが発生するものもありますが、中性洗剤は酸性・アルカリ性どちらにも偏らない性質を持っているため、他の洗剤と混ざっても安心して使用することができます。
03洗剤の注意点とポイント
3-1酸性と塩素系は混ぜてはいけない、危険
洗剤の中には、混合すると有毒ガスを発生するものがあります。たとえば、酸性洗剤と塩素系漂白剤を混合した場合、有毒な塩素ガスが発生、身体に危険が及ぶことがあります。
混ぜると危険な洗剤の場合には「混ぜるな危険」という表示されていることが多いため、複数の種類の洗剤を使用するときには、注意書きなどをしっかりと呼んでおくことが大切です。
3-2洗剤を扱うときは換気をしておくこと
酸性と塩素系の洗剤を混ぜた場合だけでなく、他のケースでも有毒ガスが発生することがあります。
たとえば、酸素系漂白剤は洗剤だけでなく、同じように酸性の特徴を持ったお酢やクエン酸、アルコールと混ざった場合でもガスが発生することがあります。
また、キッチンなどで使用する場合、三角コーナーにレモンなどがあった場合、同様の反応を示します。この場合、気が付いたときには有毒ガスが発生しているということにもなりかねないため、これらの洗剤を使用するときには、常に換気を行い、万が一の事態に備えておきましょう。
3-3手袋をはめてからおこなう
洗剤の中には、非常に強い成分が配合されているものがあります。また、肌に優しいと言われているタイプの洗剤でも、肌のタイプや体調によっては手荒れを起こしてしまうことがあります。そのため、掃除をするときには必ず手袋を着用しましょう。
3-4気付いたときに掃除ができるように洗剤は使いやすく保管しておく
洗剤は成分や特徴によって用途が異なるため、使いやすく保存しておくことが大切です。また、開封してから時間が経った洗剤を使用すると、洗浄力が落ちていたり、肌にダメージを与える場合があります。そのため、洗剤はわかりやすく保存しておきましょう。
04まとめ
この講座は!プロの監修を受けています!
出産後、観光ホテルのハウスキーピングを経験し、その後家事代行業、病院・介護施設の清掃に携わる。
企業から個人宅の清掃業を経験。