ハーブの副作用について
ハーブは身体に良いものというイメージがありますが、実はハーブの中には副作用の危険があるものもあります。また、普段は大丈夫でも体調などによっては注意が必要というケースもあります。今回はハーブのもたらす副作用や注意が必要な場合などについてご紹介します。
- 目次
- 1. ハーブには副作用がある?
- 1-1. ハーブには効能や機能性がある、基本的には美容や健康を増進させるもの
- 1-2. 飲みすぎ、飲み合わせで副作用がでることも
- 1-3. アレルギーを悪化させる場合がある
- 2. ハーブを摂取するときに特に注意したいひと
- 2-1. 持病がある人
- 2-2. 薬を服用している人
- 2-3. 妊娠中の人
- 2-4. アレルギーがある人
- 3. 控えた方がいいハーブ
- 3-1. リコリス…高血圧、糖尿病の人
- 3-2. ホーステール…心臓病、腎臓疾患のある人
- 3-3. ジュニパーベリー…腎臓疾患がある人
- 3-4. サフラワー…出血傾向がある人
- 4. ハーブを取り扱う時の注意ポイント
- 4-1. 不安な人は最初に専門家や医師に相談する
- 4-2. 楽しむ時は量を少なくする、薄めるなどの工夫をする
- 4-3. 同じハーブを長期間続けてとらない
- 5. まとめ
01ハーブには副作用がある?
1-1ハーブには効能や機能性がある、基本的には美容や健康を増進させるもの
まず、ほとんどの場合ではハーブで副作用が起きることはありません。ハーブは美容や健康を増進させるもの。
ただし、ごくまれにハーブによって体調が悪化したり、調子が悪くなったりすることもあります。また、ハーブによる効能がプラスに働く場合もあれば、マイナスに働くこともあります。
1-2飲みすぎ、飲み合わせで副作用がでることも
ハーブによる副作用の原因として挙げられるのが、ハーブの飲みすぎや食べ過ぎ。基本的にはハーブは身体によいものですが、どのようなものであっても摂取しすぎると身体にマイナスの影響をもたらします。
また、ハーブで注意したいのが飲み合わせ。一種類だけ摂取しているときにはなんの問題がないというときでも、複数のハーブを組み合わせることにより、別の作用が生まれ、結果として身体を害することにつながります。
さらに飲み合わせはハーブ同士だけでなく、普段服用している薬との飲み合わせで起こることもあります。
1-3アレルギーを悪化させる場合がある
ハーブティーなどを愛用している人の中には、アレルギー症状を緩和する効果を期待している方も少なくありません。
しかし、ハーブは種類によってアレルギーを悪化させる場合があります。たとえばキク科のハーブの場合、同じキク科であるブタクサの花粉に対するアレルギーを持っている場合、症状が悪化してしまいます。
その他にもシソ科やセリ科などの植物に対するアレルギーがある場合、ハーブによって副作用が起きることもあります。
02ハーブを摂取するときに特に注意したいひと
2-1持病がある人
ハーブは薬効成分を多く含んでいますが、持病のある人の場合、その薬効成分が身体に害を与えることもあります。
たとえば高血圧の人の場合、血圧を上げるハーブを摂取するのは逆効果。その他にも、ハーブには様々な働きがあるため、気づかないうちに持病を悪化させてしまう可能性もあります。
2-2薬を服用している人
現代使われている西洋医学の薬の多くは、もともとはハーブに含まれていた薬効成分を抽出、それを元にして作られたものも少なくありません。
そのため、ハーブと薬を飲み合わせると、作用が強く働きすぎることもあります。
また、逆にハーブの中には薬の効果を低下させてしまうものもあります。
特に抗うつ剤や鎮痛剤、強心剤などとの薬とは相性が悪いと言われているため、薬を服用している人はハーブを摂取するときには注意したほうがよいでしょう。
2-3妊娠中の人
ハーブの副作用に特に注意したいのは、妊娠中の人です。ハーブの中には月経痛の緩和に効果が期待できるものもありますが、このハーブの作用には子宮を刺激するものもあるため、妊娠初期の妊婦が大量に服用すると胎児に影響を与えてしまう可能性があります。
妊娠しているときには気分を落ち着かせるためにハーブティーを愛用しているという人も少なくありませんが、もし妊娠中にハーブを摂取するときは注意したようがよいでしょう。
ただし、ハーブは体質との相性もあり、すべての妊婦にとってハーブが-に作用するとは限りません。
もしハーブを摂取して身体に不調を感じるならすぐに摂取を中止したり、ハーブティーなどの場合は普段よりも薄くしてみるなどの工夫を行うことが必要です。
2-4アレルギーがある人
すでに説明したように、植物に対するアレルギーを持っている人の中には、ハーブに対してもアレルギー反応を起こすことがあります。
中でも特に注意が必要なのがタデ科のハーブ。タデ科の植物の中にはアレルギーを起こすと重篤な状態になるソバが含まれています。
そのため、ソバアレルギーのある人の場合、タデ科のハーブを摂取するのは非常に危険。タデ科のハーブにはソレル、ルバーブなどがありますが、これらのハーブは避けたほうがよいでしょう。
03控えた方がいいハーブ
3-1リコリス…高血圧、糖尿病の人
リコリスはマメ科の植物で、日本では「カンゾク」として古くから親しまれてきたハーブです。リコリスには気管支の炎症や胃酸の分泌を抑えて胃の粘膜の保護をするなどの働きがありますが、むくみや血圧の上昇を引き起こすことがあります。そのため、高血圧や腎不全、糖尿病の人は摂取には注意する必要があります。
また、リコリスは早産を起こす可能性もあるため、妊娠中の方も避けたほうがよいでしょう。
3-2ホーステール…心臓病、腎臓疾患のある人
ホーステールは「シリカ」という成分を含んだ珍しいハーブです。シリカは骨の形成に役立つため、骨折や捻挫、治りにくい傷に効果が期待できますが、心臓病や腎臓疾患のある人には悪影響を与える可能性があります。
また、妊娠中や授乳中の使用について安全性が確率されていないため、こちらも注意したほうがよいでしょう。
3-3ジュニパーベリー…腎臓疾患がある人
ジュニパーベリーはヒノキ科のハーブで、ジンの香りづけなどに用いられることもあります。高い利尿作用と持っているため、ヨーロッパではデトックスや泌尿器科の感染症などの治療に用いられることもあります。
ただし、腎臓に対しての強い刺激があるため、腎臓疾患を持っている人は避けたほうがよいでしょう。
また、利尿剤などを服用している人も注意が必要です。
3-4サフラワー…出血傾向がある人
日本では「ベニバナ」として知られるサフラワーは、染料だけでなく薬草としても使われてきたハーブです。血流を刺激する作用があり、身体を温め冷え性を改善すると言われています。
さらに生理不順や更年期障害といった婦人科系のトラブルにも役立ち、女性に優しいハーブとしても知られていますが、子宮を収れんさせる作用もあることから、妊娠中の使用は避けたほうがよいでしょう。また、血行を促進させるため、出血傾向や出血性の疾患がある方も注意が必要です。
なお、サフラワーはキク科の植物なので、ブタクサなどの花粉症がある方も注意しましょう。
04ハーブを取り扱う時の注意ポイント
4-1不安な人は最初に専門家や医師に相談する
もしハーブの副作用が心配な場合、専門家や医師に相談しましょう。ネットなどの情報で自己判断すると取り返しのつかないことになる可能性もあります。
不安を感じたら、自分で判断せず、専門家の助力を仰ぎましょう。
4-2楽しむ時は量を少なくする、薄めるなどの工夫をする
ハーブは基本的には身体によいものですが、もし不安な場合、摂取する量を減らしたり、ハーブティなどの場合にはお湯を加えて薄めるなどの工夫をするとよいでしょう。
4-3同じハーブを長期間続けてとらない
気に入った香りのハーブなどは、ついつい続けて摂取してしまいがちですが、摂取量が多すぎると許容量を超えてしまい、身体に不調が現れることもあります。副作用を防ぐためには、気に入ったハーブでも長期間続けて摂取しないほうがよいでしょう。
05まとめ
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