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猫にも必要?どうすればいいの?猫のブラッシングについて

猫は自分で毛づくろいをする生き物ですが、健康のためには飼い主さんによるブラッシングも欠かせません。特に毛球症の予防や猫の健康チェックにブラッシングは役立ちます。ところが、ブラッシングが嫌い、ブラシを持っただけでも逃げてしまうという猫は非常に多いもの。ではどのようにすれば猫のブラッシングをスムーズに進めることができるのでしょうか。今回は猫のブラッシングについてご紹介します。

猫にも必要?どうすればいいの?猫のブラッシングについて

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目次

01猫がブラッシングを嫌がるのはなぜ?

同じペットでも犬はブラッシングが好きな動物。では猫の場合、なぜブラッシングを嫌がることが多いのでしょうか。

1-1さわられたくない場所をさわっている

猫はとても繊細な生き物。身体の中には触られたくない場所がたくさんあります。もしブラッシングのたびに触られたくない場所を触っていると、猫がブラッシング嫌いになってしまうことがあります。
猫が触られたくない場所としてまず挙げられるのがお腹。お腹は猫の身体にとっては急所に当たる場所で、本当に信頼している相手だけに見せる部分です。
飼い猫がお腹を見せてくれているからといって、気軽にお腹をブラッシングしようとすると、猫は嫌がって逃げて行ってしまいます。
また、尻尾や尻尾の付け根、後ろ足なども猫にとっては敏感な部分。ブラッシング中にこれらの場所を触ってしまった結果、ブラッシングが嫌になってしまうことも考えられます。

1-2毛を逆立ててしまっている

ブラッシングは毛並みに沿って行うことが必要ですが、うっかり毛並みとは逆にブラッシングしてしまっていることがあります。また、猫の身体は触り心地がいいため、ついつい遊び気分で毛を逆立ててしまうことも。
実はこれは猫にとっては大きなストレス。猫は外敵に襲われたとき、相手を威嚇するときに毛を逆立てて相手を威嚇します。このとき、毛の周りには静電気が発生して、猫の毛を逆立てていますが、何もないときでも毛並みと逆にブラッシングすると毛が逆立って静電気が生まれ、敵に襲われているような気分になってしまいます。

1-3長時間の拘束を嫌がる

猫は基本的に自分の自由に行動するのを好む生き物。無理に長時間押さえつけたり、ブラッシングしようとすると、どうしても飽きたり逃げ出したくなったりしてしまいます。

1-4力加減が強く痛みを感じている

猫の皮膚は人間とは違い非常に薄く、柔らかいもの。毛に覆われているからといって強い力でブラッシングしていると、常に引っ掛かれたような状態になり、痛みを感じてしまいます。
また、猫は姿勢によってはさらに皮膚が薄く延ばされる状態になることもあります。その状態で強いブラッシングを行うと皮膚が傷ついてしまいます。

1-5ブラシが合っておらず痛みを感じている

猫用のブラッシングブラシには様々な種類のものがあります。もし痛みを感じて猫がブラッシングを嫌がるなら、それはブラシの固さが合っていないという可能性があります。

1-6ケガや皮膚炎などで痛みを感じている

それまで大人しくブラッシングされていた猫が急に嫌がるようになった場合、皮膚にトラブルが起きていることも考えられます。
たとえばケガや皮膚炎によって痛みがある場合、ブラッシングによって患部が刺激されて痛みが強くなることも。急にブラッシングを嫌がるようになった、逃げだすようになったという場合には身体をチェックして動物病院を受診してみましょう。

1-7まだ信頼関係ができていない

猫を家に迎えてまだ日が浅いという場合、猫と飼い主さんの間に信頼関係ができていないもの。猫は非常に警戒心が強いため、信頼関係ができていない相手に触られたり抱っこされたりするのを嫌います。
その場合にはまず猫との信頼関係を築くことが必要です。

02嫌がる猫にブラッシングをするコツ

いくら猫が嫌がっていても、健康維持のためにはブラッシングは必要なもの。実は嫌がる猫にブラッシングを行うときにはちょっとしたコツがあります。

2-1猫の好きな場所をマッサージ

ブラッシングが嫌いな猫に対しては、まず身体を触れることから始めましょう。
猫の中には、身体をなでられるのが好きな猫と、身体を触られること自体が嫌いな猫の二種類がいます。
身体をなでられるのはOKだけどブラッシングが嫌いという場合には、猫が好む場所からブラッシングを始めましょう。
もし身体をさらわれること自体が嫌いだという場合には、少しずつ身体を触ることに慣れさせましょう。頭から首、背中などゆっくり全身をなでていくことで猫をリラックスさせることができます。

2-2少しずつ慣れさせ無理強いしない

猫は飽きっぽい生き物。ブラッシングが苦手ではない猫でも、あまり長時間続くとどうしても逃げ出してしまうこともあります。
そのために必要なのは少しずつ慣れさせ、無理にブラッシングを行わないということです。
もし猫を押さえつけて無理にブラッシングを行うと、それが嫌な記憶になってさらにブラッシングから遠ざかってしまいます。

2-3一気に全身を行わない

ブラッシングをするときには、部分別に行いましょう。飼い主さんの立場から言えば、ついつい全身をまとめてやってしまいたくなりますが、猫にとって長時間じっとしていることは非常に大きなストレスになります。
それを避けるためにも、背中やお腹、足といったように、毎日少しずつブラシをかけてあげるとよいでしょう。

2-4猫が安心する保定を取り入れる

ブラッシングを行うとき重要になるのは、猫が安心できる体勢を取ること。猫が安心できなければ、長時間我慢することができません。
逆に、きちんと保定ができていれば、少しぐらい時間が長くなっても猫はじっとしてくれるもの。
猫の保定には、座った状態で後ろから肩を押さえる、横に寝かせる、後ろから抱えるなど様々な方法があります。さらにバスタオルや保定バッグなど保定のための道具もあるため、猫が気に入る方法を選ぶとよいでしょう。

2-5寝ている時に行う

どうしても猫がブラッシングを嫌がってしまう、ブラシを持っただけで隠れてしまうといった場合には、猫が寝ている間にブラッシングをやってしまうという方法があります。
もちろん敏感な猫の場合、ブラッシングを始めたらすぐに起きてしまうこともありますが、寝起きの猫は比較的おとなしいため、一度は試してみてもよいかもしれません。
ただし、この方法は猫との信頼関係を損なって、猫の警戒心を高めてしまう可能性もあります。あくまでも、猫としっかりコミュニケーションを取ったうえで行いましょう。

03ブラッシングの正しいやり方とは

猫がブラッシングを嫌がるときには、飼い主さんのブラッシングの方法が間違っている、必要以上に猫に負担を与えているという可能性もあります。ではどのようにすれば猫に負担を掛けず、正しいブラシングができるのでしょうか。

3-1猫が喜ぶブラシ選びのコツ

ブラッシングを行うとき、まず大切なのがブラシ選びです。
猫のブラシには、獣毛ブラシ、ラバーブラシ、コーム、ピンブラシ、スリッカーなど様々な種類があり、用途や特徴もそれぞれ異なります。
また、ブラシを選ぶときに大切なのが、猫が長毛種なのか短毛種なのかということ。長毛種か短毛種かによっても選ぶべきブラシは異なります。
もし飼っている猫が短毛の場合、獣毛ブラシやコーム、ラバーブラシがよいでしょう。
その場合、ブラシは毛先の柔らかいソフトなものを選ぶこと。
というのも、短毛種は被毛が短くブラッシングの際にブラシの先端が直接皮膚に当たってしまいます。もし毛先が固いブラシを選ぶと、身体が傷つく可能性も。猫が嫌がる場合には、さらに柔らかいラバーブラシや手袋型のブラシを使うのもおすすめです。
逆に長毛種の場合には、ハードタイプの獣毛ブラシやピンブラシ、スリッカーがよいでしょう。
長毛種は毛が長いため、柔らかいブラシを使っても毛の表面しかなでることができません。
また、抜け毛を処理するときにはコームが便利。コームを使うと、被毛に絡まった毛をほぐすことができます。
さらにスリッカーを使うと、絡まった毛玉をほぐすことができます。獣毛ブラシを使う前にピンブラシで毛並みを整えるとさらに効果的にブラッシングを行うことができます。

3-2体の状態をチェックする

ブラッシングを行う前には、まずは身体の状態をチェックしましょう。毛で隠れたケガや皮膚の異常がある場合、ブラシが当たることで痛みを感じて猫が暴れてしまうことがあります。
まずは身体をなでながら、触られるのを嫌がる部分はないかをチェックしてみましょう。

3-3猫が好きな場所から始める

ブラッシングを行うときには、まず猫が好きな場所から始めるのがよいでしょう。
またその際には、毛並みに沿ってブラッシングを行うこと。
顔の場合、毛並みは鼻を真ん中にして外側に広がっています。胴体は首から背中、お尻に向かって、お腹は外から中心に向かっているもの。しっぽの場合は付け根から先端が毛の向きです。
もし尻尾をブラッシングするときには、手は軽く尻尾に添えるだけ。強く握ると猫が暴れてしまうことがあります。
また、一度に広い範囲をブラッシングしようとすると、どうしても毛並みを逆さまにしてしまうことがあります。
もし不安な場合には、一度に広い範囲を行わず、細かくブラシを通してあげるのがよいでしょう。
もしこのときに静電気が発生するようであれば水分を加えましょう。

3-4やりすぎない(短時間で済ませ、嫌がる前に切り上げる)

すでに説明したように、猫のブラッシングを行うときは短時間が基本。猫が嫌がる前に切り上げるのがベストです。
目安となる時間は約三分程度。もし三分以内でも猫が嫌がる様子を見せたら、すぐに中断するのがよいでしょう。

3-5掃除

猫のブラッシングを行ったあとは、床に猫の毛が散らばっているもの。そのため掃除は欠かせません。
そのため、ブラッシングを行うときには掃除がしやすいように、フローリングの場所やリビングの窓際、玄関などがおすすめです。
特に窓際の日当たりの良い場所だと猫がリラックスしやすいもの。ブラッシングが苦手な猫でもリラックスしてブラシを掛けさせてくれることがあります。
逆に掃除がしやすいといっても、ベランダや玄関の外などはNG。猫が暴れて脱走してしまうことがあります。

04ブラッシングが必要な頻度

ブラッシングは猫の健康管理に役立つもの。では、ブラッシングはどれぐらいの頻度で行うとよいのでしょうか。

4-1長毛種は毎日

もし飼っている猫が長毛種の場合、ブラッシングは毎日行うのが理想的。というのも、長毛種の猫は毛が汚れやすいだけでなく、毛が絡まって毛玉になることも多いもの。さらにそれを放置しておくと、ますます毛玉が絡まって素人では対処できなくなります。
一度そうなってしまうと、動物病院などで処置してもらわなければいけません。それを避けるためにも、できれば家庭で毎日ブラッシングを行いましょう。

4-2短毛種は1週間に3回~毎日

短毛種の場合、長毛種よりもブラッシングは少なめでOKですが、それでも1週間に3回は行うべき。もし可能な場合には、毎日ブラッシングをしてあげましょう。
短毛種は長毛種ほど毛玉ができることはありませんが、毛づくろいをしているときに飲み込んだ毛が身体の中で毛玉になる毛球症を起こすことがあります。

4-3換毛期はよりこまめなブラッシング

猫には換毛期という毛が生え変わる時期があり、この時期には普段よりもこまめにブラッシングを行うことが必要です。換毛期には特に毛球症が起きやすくなるので、ブラッシングの間にも体調をチェックしてあげるのがよいでしょう。

05まとめ

ブラッシングは猫の健康管理だけでなく、飼い主さんとのコミュニケーションの役割も果たしてくれます。多少面倒だと思っても、毎日少しずつでもブラシをかけてあげましょう。

この講座は!プロの監修を受けています!

講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
ねこもり 先生
1976年生まれ。
ホテルエステサロン勤務後、三宮・北野でプライベートサロンを開業して16年。
幼少期から動物と共に暮らしてきたことから、念願の動物のお仕事もスタート。
猫さんがストレスなく過ごせる猫専門ホテルを2023年神戸にOPEN。猫専門のペットシッター「ねこもり」としても活動中。
ねこもり

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