これで一目瞭然!コーヒー豆の産地と特徴
多くのファンを持つ飲み物と言えばコーヒー。ひとくちにコーヒーと言っても、豆の種類や産地によって味わいが異なります。今回はコーヒー豆の産地や特徴についてご紹介します。
01コーヒー豆の産地
そんなコーヒーノキは熱帯を好む植物で、そのためコーヒー豆の栽培も赤道付近の国々で盛んに行われれています。
特にコーヒー豆の産地が集まっているのが「コーヒーベルト」と呼ばれるエリア。コーヒーエリアは赤道を中心として北回帰線と南回帰線に挟まれた場所で、通常栽培が難しいと言われるコーヒーノキが好む平均気温や年間降水量を満たしていることから、コーヒーベルトには約六十か国のコーヒー生産国が集まっています。
ただし、同じコーヒーベルトの中にあっても、コーヒーノキの品種や気候風土が異なることから、産地によって大きく味や香りが異なります。
つまり、コーヒーの産地を知ることで、コーヒーをより深く楽しむことができるようになります。
1-1ブラジルのコーヒー豆
まずコーヒーといえば名前が挙がるのがブラジル産の豆。実はブラジルは世界の年間生産量のうち、約三分の一のコーヒーを生産する一大コーヒー産地です。これはブラジルがコーヒーの生産に適した気候風土であることや、国土の大きさが関係しています。そのため、同じブラジルの中でも農場によって味が異なると言われています。
また、近年のコーヒーブームによってさらに高品質の豆が栽培されるようになり、日本でも多くのブラジル産のコーヒー豆が流通しています。
そんなブラジル産のコーヒーの特徴は、全体的に苦味や雑味が少なく、柔らかい味と酸味を楽しめること。調和のとれたテイストで味のバランスも良いため、ブレンドのベースに使用されることも多く、初心者にとっては最適のコーヒーと言われています。
1-2グアテマラのコーヒー豆
グアテマラは中央アメリカ北部の国で、国土は日本の約三分の一という大きさながら、中米ではメキシコに次ぐ生産量を誇っています。
というのも、グアテマラの国土の大半は山。さらに雨が多く、火山性の水はけのよい土壌で、コーヒー豆の栽培には最適の環境です。
グアテマラでコーヒーの栽培が始まったのは十九世紀の中ごろで、現在でも当時から続く歴史あるコーヒー農園がいくつも残っています。実はグアテマラでは国内でコーヒーが消費されることは少なく、その多くが海外に輸出されています。最近では高品質のスペシャリティコーヒーの生産も行われ、農園ごとにコーヒー豆の差別化が進んでいると言われています。
グアテマラのコーヒーの特徴は、甘味のあるフルーティーな香り。チェリーやハーブを連想させるアロマで苦味も軽く、程よい酸味が楽しめます。グアテマラの中で最も有名なのが「グアテマラ」という豆ですが、ブレンド用のコーヒーの栽培なども多く行われていて、コロンビア産のコーヒーとブレンドされた「ジャーマンロースト」なども世界的な人気を誇っています。
1-3コロンビアのコーヒー豆
赤道の直下にある南アメリカのコロンビアは、ブラジルやベトナムに次いで世界第三位の生産量を誇るコーヒー大国。起伏に富んだ国土が特徴です。農園の大半は山の斜面にあり、機械の導入が難しいことからほとんどの作業が人の手によって行われています。そのため、ほとんどのコーヒー農家は小規模ですが、国民の四分の一がコーヒー栽培に関わっていると言われ、同じコロンビアでも地方や農家によってバラエティに富んだ味わいが楽しめます。
コロンビアで栽培されているのはアラビカ種が主流ですが、フルーティーな甘みが特徴。完熟した豆を使用しているため、豊かで柔らかいコクが楽しめます。クセがなく誰にでも楽しめるコロンビア産のコーヒーは、ブレンドコーヒーとしても多く利用されています。
また、コロンビアで有名なのが「エメラルドマウンテン」。エメラルドマウンテンは最上級グレードのコーヒーと言われ、コロンビア産のコーヒーの中でも、さらに深い甘味やコクを楽しむことができます。もちろん、最上級のグレードだけあって価格は高めですが、コーヒー好きなら一度は試してみたい味だと言われています。
1-4インドネシアのコーヒー豆
インドネシアのコーヒー栽培の歴史は十七世紀の時代にさかのぼると言われ、世界的にも古い歴史を誇っています。インドネシアは約二千近いといわれる数多くの島々によって成り立っている国ですが、それぞれの島の環境による味の違いも大きな特徴です。たとえばジャワ島やスマトラ島などで清算されるコーヒー豆は「ジャワ」「スマトラ」など、島の名前が付けられ、世界でも高い評価を受けています。
また、スマトラ島で生産されるアラビカ種のコーヒーは「マンデリン」と呼ばれ、甘味と香り、重厚感のある濃厚なコクが世界的に人気となっています。
マンデリンの中でも「ゴールデンマンデリン」と呼ばれる上級種は高級品としてファンにとってはあこがれの存在です。
そのほかにも、ジャコウネコの排せつ物からしか手に入れることができない希少なコーヒー「コピ・ルアク」や、スラウェシ島で生産される「トラジャ」など、高級品が多いというのもインドネシア産のコーヒー豆の特徴です。
さらにインドネシア産のコーヒー豆は、他の国々地は異なり、完全に乾燥させる前に出荷し、購入したバイヤーが残りの乾燥を行うというのも特徴のひとつ。そのため、豆の色が他の産地のものとは異なる濃いグリーンであることから「コーヒー豆のオパール」と呼ばれることもあります。
インドネシア産のコーヒーはしっかりとした苦味が特徴で、ブラックはもちろん、ミルクを入れてもより一層コーヒーの味わいを楽しむことができます。
1-5エチオピアのコーヒー豆
東アフリカのエチオピアはコーヒーの原産地とも言われる国です。コーヒーを飲む文化も盛んで、国民の五人に一人はなんらかの形でコーヒーに関わる仕事をしていて、生産されるコーヒーの四割は国内で消費されると言われています。
国土の大半は山岳地帯に覆われていて、赤道に近いことから平均気温は平地で二十五度以上ですが、標高二千メートルを超える高地では二十度を下回る場所もあります。また、年間の降水量が多いという、コーヒー豆の栽培にはもっとも適した気候風土を誇っています。そのため、エチオピアのコーヒー農家はほとんどが小規模経営で現在でも大規模農園ではなく、野生の樹木からコーヒー豆が収穫されている場所もあるほど。
そんなエチオピアのコーヒーの特徴はフルーティな味わいとスパイシーな香りです。
中でももっとも有名なのが「モカ」。上質な甘みとさわやかな香りは日本でも高い人気を誇っています。
さらにコーヒーファンの間では、マスカットのような爽やかな香りが楽しめる「モカイルガチェフェ」が知られています。こちらは手作業で欠陥のある豆を取り除くなど手間暇が掛けられた超高級コーヒーとして知る人ぞ知る存在で、「コーヒー豆の貴婦人」とも呼ばれ、世界中で高値で取引されています。
02まとめ
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