スポーツトレーナーに関する資格の種類と取得メリットとは?
スポーツトレーナーの役割は、スポーツをする人がしっかりとパフォーマンスを発揮できるようにサポートを行うことです。スポーツトレーナーに関する資格にはたくさんの種類があり、「どのような資格があるのか知りたい」「どの資格を目指せばいいのだろう」などと悩む人も多いかもしれません。スポーツトレーナーを目指すのであれば、自分の目的に合った資格を選ぶのが大切です。
ここでは、スポーツトレーナーに関する資格の種類と取得メリットのほか、スポーツトレーナーに向いている人について解説します。
- 目次
- 1. スポーツをする人の健康管理やコンディションをサポートするスポーツトレーナー
- 1-1. スポーツトレーナーの仕事内容
- 1-2. スポーツトレーナーがサポートする相手
- 1-3. スポーツトレーナーの活動場所
- 1-4. スポーツトレーナーになるための必須資格は?
- 2. スポーツトレーナーに関する資格の種類
- 2-1. 国家資格
- 2-2. 民間資格
- 3. スポーツトレーナーに関する資格取得がおすすめなタイプ
- 3-1. 体を動かすのが好きな人
- 3-2. スポーツ業界への就職を目指す人
- 3-3. スポーツ業界でキャリアアップしたい人
- 3-4. 自分や家族の健康を守りたい人
- 3-5. 将来的に開業したい人
- 4. スポーツトレーナーに関する資格でスポーツをする人を支える存在になろう
01スポーツをする人の健康管理やコンディションをサポートするスポーツトレーナー
まずは、スポーツトレーナーの仕事内容や活躍フィールドなどを知っておきましょう。
1-1スポーツトレーナーの仕事内容
スポーツトレーナーとは、スポーツをする人が最大限のパフォーマンスを発揮できるように支援する専門職です。日常的なトレーニング指導やケガ予防、コンディション調整、リハビリなど、主に身体面のサポートを行います。さらに、競技やトレーニングに対するモチベーションアップなど、精神面のケアに携わることもあります。
1-2スポーツトレーナーがサポートする相手
スポーツトレーナーの活躍の場は、プロアスリートやプロスポーツチームだけではありません。一般アスリートや健康のためにスポーツをする人もサポートの対象です。一人ひとりの体の状態を正しく把握し、各人に最適なトレーニングメニューやリハビリメニューなどを考えていきます。
1-3スポーツトレーナーの活動場所
スポーツトレーナーの活動場所は、プロスポーツチームや実業団、大学、高校、地域のスポーツチーム、スポーツクラブ、フィットネスジムなど多岐にわたります。中には、選手とマンツーマンでトレーニング指導を行うスポーツトレーナーも。
また、スポーツ選手のケアやストレッチに力を入れている整体院などで働く道もあります。
1-4スポーツトレーナーになるための必須資格は?
スポーツトレーナーとして働く上で必須とされる資格はありません。ただし、たとえ資格がなくても、専門スキルの習得は必要不可欠です。正しい知識がないままトレーニング指導などを行うと、思うような効果が得られないばかりか、反対にケガや不調につながってしまう可能性もあります。
知識やスキルを持っていることを証明するためにも、資格取得が望ましいといえるでしょう。
02スポーツトレーナーに関する資格の種類
2-1国家資格
理学療法士
理学療法士は、厚生労働省が認定している国家資格です。ケガや病気などで障害のある人や、障害が予測される人に対して、運動療法や物理療法を用いてケアを行うリハビリテーションの専門職です。受験資格を得るには、厚生労働省が認定する養成校で3年以上学び、必要な知識と技術を身に付けなければなりません。養成校には、大学、短大、専門学校などがあります。2022年度の合格率は79.6%、受験料は1万100円でした。
柔道整復師
柔道整復師は、厚生労働省が認定する国家資格です。骨折や脱臼、捻挫などのケガに対して治療を行います。受験するには、文部科学省または都道府県が定める専門学校や大学などの養成校で、3年以上の教育課程を修了している必要があります。2022年度の合格率は62.9%、受験料は1万6,500円でした。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師は、厚生労働省認定の国家資格です。日本の伝統医学であるあん摩マッサージによって、体の症状改善や体力回復、健康増進を図ります。厚生労働省が認定する専門学校や大学、短大などの養成施設で、3年以上学ぶと受験資格が得られます。2022年度の合格率は84.7%、受験料は1万4,400円でした。
鍼灸師(はり師、きゅう師)
鍼灸師になるには、厚生労働省が認定する「はり師」と「きゅう師」の両方の国家資格を取得することが必要です。はり師は鍼を、きゅう師はもぐさを燃やす灸を用いて全身のツボを刺激し、症状の改善や免疫力の向上を目指します。
2022年度の合格率は、はり師が74.2%、きゅう師が76.1%、受験料は1つの資格につき1万4,400円でした。鍼灸師になるには両方の資格が必要なので、2万8,800円の受験料がかかります。
2-2民間資格
JSPO公認アスレティックトレーナー
JSPO公認アスレティックトレーナーは、日本スポーツ協会(JSPO)の認定資格です。スポーツ中のケガ・障害予防、コンディショニング、健康管理などを担い、パフォーマンスの回復や向上をサポートします。満20歳以上で、JSPO加盟団体等から推薦され、受講者選考基準を満たした上で、所定の講習のすべてに参加すると資格が認定されます。受講料は共通科目2万2,000円、専門科目5万5,000円で、登録料が4年間で2万円かかります。
JATAC-ATC
JATAC-ATCは、ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会の認定資格です。スポーツ医学によって、人々の健康増進を支えます。資格取得に必要な試験はなく、正会員になるための単位の取得には、通信講座で1科目あたり5,000円、登録料が1万円かかります。
BOC-ATC(米国アスレティックトレーナー資格認定委員会公認アスレティックトレーナー)
BOC-ATCは、米国アスレティックトレーナーズ協会(NATA)が認定する資格で、アメリカでは国家資格です。資格を取得すると、医師の指示や協力のもとで治療やケアにあたる医療従事者として活動できます。
合格率は80〜90%といわれますが、受験するにはアメリカの大学を卒業する必要があり、難度は高いといえます。
健康運動指導士、健康運動実践指導者
健康運動指導士と健康運動実践指導者は、健康・体力づくり事業財団が認定している資格です。資格取得によって、安全で効果的な運動を実施するための運動プログラムの作成や、健康づくりのための実践的な運動指導が可能なことを証明できます。なお、健康運動指導士は一人ひとりの心身の状態に合わせてプログラムを作成することができ、健康運動実践指導者は、健康運動指導士が作成した運動プログラムをみずから実践して指導できるという違いがあります。それぞれ養成講習会を受講するか、養成講座を修了し、試験に合格すると資格が認定されます。
2022年の合格率は健康運動指導士が74.3%(健康運動実践指導者は公表なし)。受験料はどちらも1万3,619円で、それ以外に受講料や登録料がかかります。
筋トレインストラクター
筋トレインストラクターは、日本インストラクター技術協会(JIA)の認定資格です。資格取得によって、筋肉を鍛えるために必要な道具や、実践的かつ効率的なトレーニング方法についての知識があることが証明されます。さらに、ダイエット面でのトレーニング効果、実践的なメニューなどについても理解できるようになります。
筋トレインストラクターの認定試験は、誰でも受験可能。受験料は1万円で、在宅受験形式です。合格基準は70%以上の正答率と定められています。
なお、筋トレインストラクターは、諒設計アーキテクトラーニングの通信講座で学ぶことができ、資格取得後はさまざまなフィールドで活躍することが可能です。
トレーニングサポーター
トレーニングサポーターは、日本生活環境支援協会(JLESA)の認定資格です。筋トレの基礎知識や道具の使い方、トレーニングに適した食事などの知識がある人が認定されます。また、筋トレと組み合わせると効果的な有酸素運動や、ストレッチの最適なタイミングなどについても学ぶことが可能です。
トレーニングサポーターの認定試験は、誰でも受験可能。受験料は1万円で、在宅受験形式です。合格基準は70%以上の正答率と定められています。
トレーニングサポーターの資格も、諒設計アーキテクトラーニングの通信講座で学ぶことが可能です。資格取得後はトレーニングに必要なスキルを正確に教えられるようになります。
03スポーツトレーナーに関する資格取得がおすすめなタイプ
3-1体を動かすのが好きな人
スポーツトレーナーに関する資格を取得すると、目的に応じた正しいトレーニング方法を学ぶことができます。また、トレーニングの効果を最大限引き出すことはもちろん、ケガの予防などにも役立つでしょう。体を動かすのが好きな人や、健康のためにスポーツをしたいと考えている人におすすめの資格です。
3-2スポーツ業界への就職を目指す人
資格取得によって、体の構造や機能、運動生理学などの専門知識が身に付きます。習得した知識やスキルは、スポーツ選手の指導にあたるときだけではなく、一般の人に健康づくりのアドバイスをしたり、無理のない練習メニューを提案したりするときにも役立ちます。スポーツ業界への就職を希望する際にも、資格が大きな武器になるはずです。
3-3スポーツ業界でキャリアアップしたい人
スポーツジムやフィットネスクラブ、スポーツの指導者など、すでにスポーツ業界で働いている人にとっても、スポーツトレーナーに関する資格の取得はおすすめです。資格を取得すれば、ほかのスタッフとの差別化を図ることができ、キャリアアップにつながるでしょう。
3-4自分や家族の健康を守りたい人
スポーツトレーナーに関する資格は、健康づくりやボディメイク、ダイエット、ストレス解消などにも役立ちます。また、幅広い年代の人が無理なく続けられる、負荷の軽いトレーニングメニューも組み立てられるようになるでしょう。学んだ知識を日々の生活に活かせば、自分や家族の健康増進にも寄与できます。
3-5将来的に開業したい人
資格を取得後、さらに経験を積めば、トレーナーとして独立することも可能です。パーソナルトレーニングを行ったり、セミナーなどで講師活動を行ったりする活躍の場もあります。スポーツ初心者向けのトレーニングや高齢者向けの健康教室など、専門性を高めるのもひとつの方法です。
04スポーツトレーナーに関する資格でスポーツをする人を支える存在になろう
まずはハードルの低い資格にチャレンジし、経験を積みながら徐々にステップアップしてみてはいかがでしょうか。
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