食育とは?食育の重要性・子どもが学べること・資格まで解説
「食育」は基本的な生活習慣、健康的な食生活の基礎です。
食育は食べる力を育むこと、ひいては生きる力を育むことにもつながります。
この記事では「食育とは?」「食育を学ぶメリット」「食育を通じて学べる5つのポイント」「保育園の食育活動」について解説。
食育について学びつつ取得できる資格についてもご紹介します。
- 目次
- 1. 食育とは?
- 2. 食育を学ぶメリット
- 2-1. 子どもの学力・体力が向上する
- 2-2. 子どもの情緒が育つ
- 3. 食育基本法とは?
- 3-1. 食育基本法の基本理念
- 3-2. 食育基本法の重点課題
- 4. 食育を通じて学べる5つのポイント
- 4-1. 食への感謝
- 4-2. 栄養のバランスを学べる
- 4-3. 社会性を育む
- 4-4. 食の安全について学ぶ
- 4-5. 伝統的な食文化の継承
- 5. 保育園の食育活動
- 5-1. お腹がすくリズムのもてる子ども
- 5-2. 食べたいもの、好きなものが増える子ども
- 5-3. 一緒に食べたい人がいる子ども
- 5-4. 食事づくり、準備に関わる子ども
- 5-5. 食べ物を話題にする子ども
- 6. 食育の主な資格
- 6-1. 食生活アドバイザー
- 6-2. 食育健康アドバイザー®
- 6-3. 食育インストラクター
- 6-4. 食育実践プランナー
- 6-5. 食育指導士
- 7. 食育を学びながら資格も取れます!
- 8. まとめ
01食育とは?
それが目指すのは健康な食生活を送ることができる人間の育成です。
「食育」は2005年に制定された「食育基本法」で定義されました。
食育が大切とされる背景にはさまざまな課題がありますが、特に食と学力の間には密接な関連があります。
文部科学省の「全国学力・学習状況調査」(2019年度)から朝食を毎日食べている子どもは平均正答率が高いことがわかります。
朝食を抜くと栄養のバランスが悪くなり頭や体も十分に動きません。
食事の回数が減るため1回で食べる量が増え、肥満や生活習慣病の原因にもなります。
子どものうちから毎日朝食を食べる習慣をつけることは、基本的な生活習慣を育み健康的な食生活を身につけることにつながります。
02食育を学ぶメリット
食育を学ぶことは子どもにとって非常に多くのメリットがあります。
ここでは子どもが食育を学ぶメリットをご紹介します。
2-1子どもの学力・体力が向上する
上述の学力テストの結果を見てもわかるように朝食と学力の間には因果関係があります。
栄養バランスが整った食事を規則正しく摂ることは集中力と学習能力のアップにつながります。
毎日の食事の中では特に朝食が重要です。
朝食を抜くと午前中エネルギー不足状態となります。その結果脳や筋肉が十分に働かなくなります。
バランスの整った朝食をしっかり食べるとエネルギー満タンに。
エネルギーが充満すると身体全体の能力を十分に発揮できます。
2-2子どもの情緒が育つ
食事の時間のコミュニケーションによって社会で通用するマナーや振る舞いが身に付きます。
日本の食文化・世界の食糧事情などを教えることで、子どもたちは食べることへの感謝の気持ちを学びます。
03食育基本法とは?
ここでは「食育基本法の基本理念」と「食育基本法の重点課題」についてご紹介します。
3-1食育基本法の基本理念
食育基本法の第2条~第8条は「食育に関する基本理念」を定義。
7つの基本理念を読んでいくと食育の重要さが理解できます。
・第2条 国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成
・第3条 食に関する感謝の念と理解
・第4条 食育推進運動の展開
・第5条 子どもの食育における保護者、教育関係者等の役割
・第6条 食に関する体験活動と食育推進活動の実践
・第7条 伝統的な食文化、環境と調和した生産等への配意及び農山漁村の活性化と食料自給率の��上への貢献
・第8条 食品の安全性の確保等における食育の役割
基本理念をまとめると、食育は「国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成」を目的にしています。
その目的を達成するには「食に関する感謝の念と理解」が必要です。
「感謝の念と理解」を育てるのに保護者や教育関係者が重要な役割を果たします。食に関する体験活動を実施したり、食糧生産者と交流を持ったりすることが食育に役立ちます。
3-2食育基本法の重点課題
食育基本法の第16条は食育を推進するため「食育推進基本計画」を作成することを定め、「第3次食育推進基本計画」が実施されました。
5つの重点課題と目標が設定されています。
①若い世代を中心とした食育の推進
20代~30代の若い世代は「これから親になる世代」ですが、「食に関する知識に乏しい」「意識が低い」という問題が。
具体的な目標は、朝食を欠食する子供の割合を0%にし、食の安全性に関する基礎的な知識を持ち自ら判断する若者の割合を増やすこととしています。
②多様な暮らしに対応した食育の推進
単独世帯やひとり親世帯が増えているため、地域に暮らすさまざまな人が集まって一緒に食事する「共食」を推奨。
具体的な目標は、朝食や夕食を家族とともに食べる「共食」の回数を増やし、地域などで共食する割合も増やすこととしています。
③健康寿命の延伸につながる食育の推進
健康寿命を延ばし平均寿命と健康寿命の差を縮めるため、生活習慣病の予防・改善を重視。
具体的な目標は、バランスの摂れた食事を1日2回以上ほぼ毎日食べる国民の割合を増やすこと、適正体重や減塩に注意する国民の割合を増やすこととしています。
④食の循環や環境を意識した食育の推進
食品ロスを減らす取り組みを実施。
具体的な目標は、学校給食における地場産物使用の割合を増やし、食品ロス削減のため何らかの行動をしている国民の割合を増やすこととしています。
⑤食文化の継承に向けた食育の推進
上の世代から食文化を引き継がない人の増加が想定されるため、教育関係者や食品関連事業者など、さまざまな立場の人の連携を推奨。
具体的な目標は、伝統的な料理や作法を継承し伝える国民と、それを引き継ぐ若い世代の割合を増やすこととしています。
04食育を通じて学べる5つのポイント
4-1食への感謝
「いただきます」「ごちそうさま」に込められている食への感謝の気持ち。
農林漁業体験、食品工場・市場などの見学によって、食べ物を残さず食べ、無駄なく調理する大切さを学びます。
4-2栄養のバランスを学べる
主食、主菜、副菜の組み合わせを意識することで栄養バランスを考えるきっかけになります。
4-3社会性を育む
手洗い・配膳の仕方・食器の並べ方・片付け・食事中の姿勢やマナーなど、食を通じたコミュニケーションによってさまざまな学びがあります。
4-4食の安全について学ぶ
食育を通して、BSE(牛海綿状脳症)・輸入野菜の残留農薬問題・国内の無登録農薬の使用などの問題を考える機会を設けることで、子どものときから食品の選び方をしっかりと学べます。
4-5伝統的な食文化の継承
学校給食の献立に郷土料理や行事食などを取り入れることで、子どもたちは地域への理解を深め郷土愛を持つようになるでしょう。
05保育園の食育活動
厚生労働省「楽しく食べる子供に~保育所における食育に関する指針~」を元に、保育園は5つの子ども像の実現を目指します。
ここでは5つの「子ども像」についてご紹介します。
5-1お腹がすくリズムのもてる子ども
保育園では午前中に散歩などで体を使い、給食の時間にお腹が空くような習慣づくりをします。
1日3食しっかりごはんを食べる生活習慣を整えることが大切です。
5-2食べたいもの、好きなものが増える子ども
保育園ではお誕生会や行事食といった特別な日を設け、食の楽しみが増えるように工夫をしています。
ワクワクするイベントや季節感を感じることで、子どもたちは食べることが楽しいと感じるでしょう。
5-3一緒に食べたい人がいる子ども
保育園では先生やお友達のみんなと一緒に給食やお弁当を食べます。
そうした経験から、人と一緒に食事を楽しめる子どもに育ちます。
5-4食事づくり、準備に関わる子ども
保育園では「収穫体験」や「クッキング体験」など体験型のイベントがあります。
イベントでは盛り付け・食事マナーを学べます。
さらに栽培して収穫したものを自分たちで料理して食べる経験により、食に感謝する心を育めるでしょう。
5-5食べ物を話題にする子ども
保育園では子どもたちが調理師・栄養士・農家の人に接する機会を作ります。
そのような取り組みにより、食べ物に関する興味・関心を高め自然に食べ物の話ができる子どもに成長します。
06食育の主な資格
公的なものはなく民間の団体が独自にカリキュラムや試験を設定。
食育の資格を取りたいと考えている方は参考にしてください。
6-1食生活アドバイザー
一般社団法人FLAネットワーク協会が認定する民間資格。
受験資格に制限はなく、食に興味がある方ならどんな方でも受験できます。
食生活アドバイザーは人が健康な生活を送るための食生活を広い視野に立ってトータルに提案するための資格です。
6-2食育健康アドバイザー®
日本安全食料料理協会が認定する民間資格。
資格によって栄養学の知識や実践方法、安全な食材の見分け方、正しい食生活を指導する力が身につきます。
初心者の方でも食育の基本から実践力まで学べるおすすめの資格です。
合格すると名刺や履歴書に「食育健康アドバイザー®」と正式に記載できます。
6-3食育インストラクター
NPO日本食育インストラクター協会が認定する民間資格。
食育インストラクターは家庭・幼稚園・保育園・学校・食品メーカー・高齢者施設・病院などで活かせる資格です。
健康管理や食習慣について専門的な知識・技術を習得できます。
6-4食育実践プランナー
一般社団法人日本味育協会が認定する民間資格。
在宅受験の資格です。
食育実践プランナーは資格習得後に選ぶ食事のレベルが上がり、おいしい食材を見分けられるようになります。
6-5食育指導士
NPO法人日本食育協会が認定する民間資格。
食育指導士はあらゆる世代の人々に食育の意義を伝えることができます。
07食育を学びながら資格も取れます!
「諒(りょう)設計アーキテクトラーニング」の通信講座は自宅で食育を学びながら食育の2つの資格がわずか2ヵ月で取得できます。
①食育健康アドバイザー
②管理健康栄養インストラクター
講座には通常の講座とスペシャル講座があります。
通常の講座:2つの資格試験をそれぞれ受験し合格することで資格取得
スペシャル講座:課題を全てクリアし、コースを卒業すると試験免除となり、卒業と同時に2資格取得
食育健康アドバイザー®は仕事でも家庭でも毎日の生活に活かせる資格です。
この講座では食について栄養・健康・食文化・食品学など食に関する必要な知識を丸ごと自宅で学べます。
家族の健康のために食の知識を活かしたい方から保育士・調理師など食に関する仕事に携わっている方まで、自分のペースで学習したい方にピッタリです。
楽しみながら勉強でき講座終了後に食育の資格が習得できるので一石二鳥です。
通信教育で食育を勉強しながら2つの資格取得を目指し、学んだ知識を食育の分野で活かしてみませんか。
08まとめ
食育を学ぶことで健康的な食事を作れるようにもなります。
もっと食育の知識を得たいという方は、「諒(りょう)設計アーキテクトラーニング」の「食育健康アドバイザー®講座」がおすすめです。
食材に含まれている栄養素やその効果、虫歯についても学ぶことができ、さらに資格も習得できます。
資格を習得すればお仕事のチャンスも広がりますので、この機会に講座で勉強してみてはいかがでしょうか。
この講座は!プロの監修を受けています!
フードアナリストの資格を持つ占い師として、風水や西洋占星術など占いを活用した「ラッキー〇〇」として有名企業の企画の執筆も手掛ける。