お菓子作りの資格と勉強方法について
お菓子作りはとても奥が深いもの。お菓子作りを上達するためにも資格の取得を目指す人も少なくありません。それではお菓子作りの資格にはどのようなものがあるのでしょうか。今回はお菓子作りの資格と勉強方法についてご紹介します。
- 目次
01お菓子作りの資格とは?
お菓子作りの資格を取得するメリットはそれだけではありません。
資格取得のための勉強をしていると、様々なスキルやテクニック、知識が身につくもの。
ゆくゆくは他の人にお菓子作りを教えたり、お菓子関連の会社に就職したり、ショップでアルバイトするといった場合には資格を持っていると有利です。
02パン製造技能士の取得方法
2-1学科と実技
「パン製造技能士」の試験は学科と実技によって行われます。それぞれに求められる内容は、特級、一級、二級それぞれのレベルで異なります。
特級の場合は学科・実技ともに、工程管理や作業管理、品質管理、原価管理、安全衛生管理などについて問われます。
一級と二級の場合は学科では食品やパン製造法、材料、関係法規など、実技では食パンの製造法などが問われます。
さらに一級と二級では、実技・学科ともに問われるレベルや求められる技術も異なります。
また、「パン製造技能士」はそれぞれのレベルによって受験資格も異なります。
特級の場合は一級合格後五年以上の実務経験者、一級の場合は七年以上の実務経験者または二級合格者で二年以上の実務経験者、二級の場合は二年以上の実務経験者または専門高校、短大、高専、高校専攻科卒業者の指定学科修了者などとなっています。
これらの学歴や経験については細かく指定が行われるため、厚生労働省のホームページなどで確認するとよいでしょう
03お菓子作りのいろいろな資格
3-1菓子製造技能士
「菓子製造技能士」は、国が認定を行う国家資格です。菓子製造技能士の資格を取得するためには都道府県が実施する学科試験や実技試験に合格することが必要。決して簡単に取得できる資格ではありませんが、レベルの高いお菓子作りの知識や技術を持っているという証明になります。
菓子製造技能士には洋菓子、和菓子などの分野によって分かれ、さらにそれぞれ一級と二級があります。
筆記試験ではお菓子作りの知識だけでなく、食品関係の法律や食品一般についての知識などが出題、実技試験では実際に時間内でお菓子の製造と仕上げを行います。
受験には実務経験も必要なので、プロ向きの資格ということができるでしょう。
3-2製菓アドバイザー®
「製菓アドバイザー®」は日本安全食料料理協会が主催する資格で、主に洋菓子の知識を持ち、活用が可能と認定された人に与えられます。
製菓アドバイザー®の資格を取得するためには、洋菓子作りに必要な素材や、クリームや生地の種類の違いといった基本的な知識が必要となります。
資格を取得すると、講師としての活躍も期待できるため、お菓子を仕事にしたい人や、お菓子の基本的な知識をきちんと学びたい人に最適な資格といえるでしょう。
3-3お菓子作りパティシエ®
「お菓子作りパティシエ®」は日本インストラクター技術協会が主催する資格です。主に洋菓子作りに関して、道具類の正しい使い方や、お菓子作りのレシピなど実践的な知識が必要になります。
こちらの資格も取得後は講師として活動することが可能で、お菓子作りを人に教えたいという人に向いた資格です。
3-4和菓子ソムリエ®
「和菓子ソムリエ®」は和菓子に関する種類や道具、材料など幅広い知識の持ち主に与えられる資格です。そのほか、日本全国の郷土のお菓子についての知識も必要で、和菓子が好きな人や、日本の文化や歴史に興味があるという方におすすめです。
3-5製菓衛生士
「製菓衛生士」はお菓子資格の最高位とも呼ばれる資格で、国が認定する国家資格です。
製菓衛生士は製菓の技術だけでなく、衛生管理に重点を置いた内容で、衛生学や添加物、食品学など専門的な知識が求められます。
受験するためには2年以上の実務経験、または製菓衛生師養成施設で1年以上学習した者という条件を満たすことが必要で、非常にハードルの高い資格のひとつですが、資格を取得すると本格的なパティスリーで仕事ができるなどのメリットがあります。
04お菓子作り資格の選び方
4-1趣味や日常に生かしたい
もしスイーツが好きで、自分でも作れるようになりたい、趣味としてスキルアップしたいという場合はまずは比較的ハードルが低く、取得しやすい資格を選ぶのがよいでしょう。
資格取得を通じてどのような知識が学べるのかなどを考えて資格を選びましょう。
4-2お菓子作りを仕事にしたい
お菓子作りを趣味にしている人の中には、仕事にしたいと考えている方も多いはず。ただし、仕事といっても様々な種類があります。
製造のプロである菓子職人になりたい、カルチャースクールなどの講師になりたい。独立・開業したいなど、目的は様々。その場合には自分の目的に合った資格を選びましょう。
また、パティスリー開業やネット販売をしたいという場合には、販売許可も必要です。
4-3飲食店経営中
もしすでに飲食店を経営している、お菓子作りに関する仕事をしているという方の場合には、メニュー開発などに役立つ資格がよいでしょう。その場合、スイーツだけにこだわらず、出来るだけ幅広い食の知識を身につけられる資格がよいでしょう。
05お菓子作りの資格を取るメリット
5-1講師としての活動が身近になる
お菓子作りの資格を取得するメリットは、まず講師としての活動が身近になるということです。
資格によっては主催する団体での講師活動や、その他の講師活動をサポートしてくれるものもあり、講師を目指す人には便利。
また、資格を取得することでお菓子作りについての正しい知識を身につけ、より美味しいお菓子を効率的に作ることができるというメリットも。
さらに資格の学習を通じて、同じ趣味の人と知り合えるというメリットもあります。
06お菓子作りの勉強方法
6-1独学(本・動画など)
お菓子作りの勉強としてもっとも手軽なのが本や動画などを参考にする独学です。
独学はほとんどお金がかからず、自分の都合のよい時間を使って勉強できるというのが大きなメリット。
ただし、独学の場合、分からないことがあっても質問できない、資格取得のために効率的な勉強を進めるのが難しいというデメリットがあります。
6-2お菓子作り教室(実技メイン)
お菓子作りの実技を学びたいなら、おすすめしたいのがお菓子作りの教室です。お菓子作りの教室は、講師の先生から直接お菓子作りを学ぶことができる場所。
どうしても分からないところや、上手くできないことがあっても、その場ですぐに質問して疑問を解決することができます。
ただし、知識面の勉強ができないというのがデメリット。さらにある程度の参加費も必要になります。
6-3資格講座を受講する
もしどの資格を取得したいのかが決まっているなら、資格講座を受講するのがよいでしょう。資格講座の場合、すでにテキストなどが揃っているため、短い時間で効率的に勉強を進められるというのが最大のメリットです。また、資格によっては講座の受講が受験資格になっていることもあります。
資格講座には在宅で勉強できる通信講座と、学校に通うスクーリングがあり、自分の時間的な都合や住んでいる場所を考えて選ぶとよいでしょう。
ただし資格講座の場合にはある程度の費用が必要になります。
6-1製菓学校に通う
真剣にお菓子作りを学びたい、高度な知識を身につけたいという場合、製菓学校に通うのがベストです。製菓学校なら、レベルの高い知識を正しく身につけることができます。設備なども揃っているため、家庭ではできないお菓子にもチャレンジすることも可能。
ただし製菓学校の場合、時間と経済的な余裕が必要です。
07まとめ
この講座は!プロの監修を受けています!
短大食物科卒業後、同校の調理研究室の助手として10年勤務し、校内の先生、外部講師のホテルシェフや料理家からも技術を習う。
その後、洋菓子研究家 柴川日出子氏のアシスタントとして10年研鑽を積む。
東京都菓子学園卒業。
企業の商品開発を行いながら材料・素材の知識を深めるほか、海外留学や国内外多くのシェフより技術を習うなど、現在も勉強を続けている。
著書も多く、海外で翻訳本も発売されている。
企業や雑誌等へのレシピ・写真・動画提供も多数行っている。