これを押さえればプロっぽい!カクテルベースの種類について
カクテルを作るときに大切なのが「ベース」です。バーでカクテルを注文するときや、家庭でカクテルを作るときにポイントになるベースを知っておけば、カクテルづくりが楽しく、簡単になります。今回はカクテルベースの種類についてご紹介します。
- 目次
01カクテルベースとは?
1-1カクテルのベースとなるお酒のこと
カクテルベースとは、カクテルの中心となるお酒のことです。カクテルは複数のお酒やソフトドリンク、フルーツなどを混ぜ合わせて作る飲み物ですが、多くのカクテルでは一種類のメインとなるお酒をまず決めて、そこにリキュールやソフトドリンクを加えていきます。
1-2主なお酒は、スピリッツ(蒸留酒)
カクテルベースには様々なお酒が使われますが、使用される機会が多いのはスピリッツと呼ばれる蒸留酒です。蒸留酒とは、原料を酵母で発行させて作った醸造酒をさらに蒸留してアルコールを抽出したお酒のこと。
たとえば、ビールやワイン、日本酒は醸造酒に当たり、それらをさらに蒸留すると、ウイスキーやブランデー、焼酎になります。
蒸留酒の特徴は、アルコール度数が高いこと、そして一度お酒を加熱して蒸気を冷やして液体にしているため、雑味が少ないこと。
これらの特徴を持つ蒸留酒は、他の素材との相性もよく、カクテルづくりにはぴったりの存在です。
02定番の4大スピリッツベース
カクテルづくりでは、四種類のスピリッツが定番のカクテルベースとして使用されます。
2-1ジン
ジンは大麦の麦芽やトウモロコシなどの穀物を蒸留して作られたスピリッツです。杜松の実によってつけられた独特のさわやかな香りが特徴で、色は無色透明。蒸留酒の中では比較的クセがないため、カクテル初心者にもおすすめのお酒です。
ジンをベースにしたカクテルの代表的な存在がジントニック、ギムレット、マティーニなど。いかにもカクテルというものが多いので、初心者はまずジンベースのカクテルから始めてみるのもよいかもしれません。
時間をかけて味わうロングタイプのカクテルでも、冷たさとさわやかさを楽しむショートタイプのカクテルでもよく使われています。
2-2ウォッカ
ウォッカはライ麦や大麦、小麦などの穀物を原料としたスピリッツです。爽やかな香味が特徴で、原酒を活性炭でろ過しているため、ほとんどクセがなく、カクテルづくりには最適です。アルコール度数が高いものが多いウォッカですが、ソフトドリンクと混ぜると飲み口がよく、アルコール独特の味もしないので、女性にも好まれやすいカクテルです。そのため、男性が女性に進める「レディーキラー」と呼ばれるものも少なくありません。
ウォッカベースの代表的なカクテルは、モスコミュール、スクリュードライバーなどで、日本でも人気が高いものが多く、一度は名前を聞いたことがある人も多いかもしれません。
2-3ラム
ラムはサトウキビを原料にして作られたスピリッツです。サトウキビの産地であるキューバやバハマ、メキシコをはじめとした熱帯の国々で作られることが多く、エキゾチックなカクテルにも多く用いられています。
ラムの特徴は甘い香りと独特の味わいで、蒸留酒の中でははっきりとした個性を持っていますが、その個性を生かして南国らしいカクテルを作るときには欠かせない存在です。特に女性の中には甘い香りで飲みやすいため、ラムベースのカクテルを好んでいる方も多いようです。
ラムをベースにした代表的なカクテルは、モヒート、ダイキリなどが有名です。いかにも南国らしい風味のカクテルですが、ラムには産地によって大きく風味や香りに違いがあるため、自分好みのラムを見つけてカクテルを作るというこだわり派の人も少なくありません。
2-4テキーラ
テキーラは「リュウゼツラン」という植物の根を原料にしたスピリッツです。テキーラもラムと同様、リュウゼツランの産地である熱帯で多く作られています。テキーラというと、ショットグラスで飲むというイメージがありますが、香りも味わいも芳醇なお酒で、老若男女を問わず高い人気を集めています。
テキーラをベースにした代表的なカクテルはマルガリータ、コンチータなどで、こちらもラムと同じように南国のイメージの強いカクテルには欠かせません。
03その他のカクテルベース
3-1ワイン(白・赤)
ワインはぶどうを原料にした醸造酒で、食事のときにそのまま楽しむものというイメージですが、カクテルの中にはワインをベースにしたものも少なくありません。
ワインをベースにしたカクテルには、ジンジャーエールと赤ワインを組み合わせた「キティ」、同じく赤ワインとレモネードを合わせた「アメリカン・レモネード」などがあります。また、シャンパンを使用した「ミモザ」や「キール・ロワイヤル」なども人気があります。
3-2ビール
ビールは大麦を発芽させた麦芽を原料とした醸造酒です。ビールと言えば、夏の暑い季節にそのまま飲むものと考えがちですが、実はビールをベースにしたカクテルは少なくありません。
ビールをベースにしたカクテルの中でも有名なのが「レッドアイ」。レッドアイは、飲みすぎた朝の赤い目をイメージして作られたカクテルで、実際に二日酔いの迎え酒として愛用している人もいるカクテルです。迎え酒は身体にはよくありませんが、レッドアイ自体はトマトジュースとビールを合わせたものなので、アルコール度数も低いため、軽いカクテルとして人気があります。
また、ビールベースのカクテルとしては、ビールとジンジャーエールを合わせたシャンディガフも人気です。
最近では、これまでならそのまま飲むお酒がカクテルのベースとして使われていることが増えてきましたが、特に最近では海外での日本ブームの影響もあり、これまではカクテルに使われる機会がほとんどなかった日本酒などもカクテルベースとして使用されることが増加しています。
3-3リキュール
リキュールは醸造酒や蒸留酒に果実のエキスや香料などを加えた飲み物の総称です。リキュールは元になるお酒にフルーツや薬草などの香りが加わり、カクテルには最適だと言えるでしょう。
リキュールには様々な種類がありますが、中でも代表的なものがカシスリキュールやコーヒーリキュールといったもの。
特にカシスのリキュールであるクレーム・ド・カシスは、ソーダやジュース、ウーロン茶などを加えるだけでカクテルになり、女性が頼むカクテルの定番となっています。
また、カシス同様有名なのが、コーヒーリキュールである「カルーア」。カルーアにミルクを加えた「カルーアミルク」はしっかりとした甘みがあり、お酒が苦手な人でも楽しめるカクテルとして人気があります。
そのほかにも、複数の薬草などをつけた「カンパリ」や、かんきつ類の皮を使用した「キュラソー」など、リキュールには様々な種類があり、カクテルづくりと楽しみの幅を広げてくれる存在です。