アスリートと免疫力の関係や摂るべき食事
アスリートにとって日々のトレーニングは非常に大切ですが、それよりも重要なのは、体調をよい状態に保つこと。体調を崩してトレーニングを休んでしまうと、元に戻すだけでも時間がかかってしまいます。今回はアスリートと免疫力の関係や、免疫力アップのために摂るべき食事について解説します。
- 目次
01アスリートと免疫力の関係
1-1ハードすぎる運度は免疫力を下げる
運動は健康にいいというのは常識と思っている人も少なくありません。実際、健康のために運動をしている人も多いはず。しかし、実際にはハードすぎるトレーニングは、身体に大きなダメージを与えます。
ハードなトレーニングを行うためには、多くのエネルギーが必要。しかし、食事やサプリなどを十分に摂取していても、それらのエネルギーを十分賄うのはなかなか難しいもの。もしエネルギーが不足した場合、免疫機能を維持するためのエネルギーが不足、結果として風邪を引きやすい、ちょっとした病気が治らないなどの症状が現れる結果となってしまいます。
1-2過度な運動がストレスになる
ハードなトレーニングの影響は、免疫物質だけではありません。トップアスリートにとって、トレーニングは毎日必ず行わなければならないもの。さらにトレーニングによって、成績がアップするとは限りません。どれだけ頑張っても競技の成績が上がらない、結果が出ないという状況に陥ると、それらは大きなプレッシャーとなり、やがてトレーニング自体がストレスになってしまいます。さらにトレーニングしなければというストレスにさらされ続けると、やがて自律神経が混乱、免疫力の低下を招いてしまいます。
02免疫力をアップさせるためには何を食べるべき?
2-1腸内環境を整える
免疫力をアップさせるために、まず注目したいのが腸内環境です。腸の大きな役割は、食べたものを吸収し、不要なものを排泄すること。そのため、腸の中には有害なものが体内に入るのを防ぐための免疫細胞が備わっています。実は免疫力の60%から70%は腸内に存在するといわれるほど。
しかし、もし腸内環境が乱れているという場合、有害な物質や細菌・ウイルスなどが身体に侵入しやすいという結果に。そのため、腸内環境を整えることが免疫力をアップさせるためには非常に重要となります。
では、どのような食品を摂取すれば腸内環境を整えることに効果があるのでしょうか。
まず腸内の免疫力をアップするためにおすすめしたいのがヨーグルト。ヨーグルトは生乳などを原料とする発酵食品ですが、ヨーグルトの中には様々な種類の乳酸菌が含まれています。これらの乳酸菌は善玉菌と呼ばれるもので、腸内の消化吸収を助けて悪玉菌の活動を抑制、さらに「日和見菌」という菌を善玉菌に変換することで腸内環境を向上させてくれます。
また、大豆食品に含まれる「大豆オリゴ糖」は善玉菌のエサになるため、腸内の善玉菌の数を増やしてくれる働きがあります。
そのほかにも、漬物や味噌といった発酵食品も腸内環境を整えるために有効です。発酵食品には製造に使われる菌の種類によって身体との相性や効果にも違いがあるため、複数の発酵食品を組み合わせて摂取するのが効果的です。
複数の発酵食品を摂取としておすすめなのが、伝統的な和食です。和食の食材には、味噌、漬物、納豆など発酵食品が非常に豊富。そのため、無理なく複数の発酵食品の摂取が可能です。
また、スポーツをしている人におすすめしたいのがバナナです。バナナは善玉菌を豊富に含んだオリゴ糖を含むだけでなく、食物繊維も非常に豊富。食物繊維は有害な成分を絡め取って体外に排出してくれるため、免疫力のアップに効果が期待できます。バナナは手軽なカロリーとしても用いられることの多い食材ですが、免疫力アップにも効果があるため、積極的な摂取を心がけましょう。
2-2体を温める食事を取る
免疫力をアップさせるためには、身体を温めることも必要です。体温が一度下がると、免疫力は30%以上低下すると言われ、逆に一度上げると免疫力は最大で5倍に跳ね上がるという研究もあります。そのため、免疫力を維持、向上するためには身体を温める食事を取ることが大切です。身体を温める食品には、ショウガやタマネギ、ニラ、ニンニクなどがあります。また、体温を上げるためには塩分も重要。塩分は身体の中の水分を排出する働きもあります。ただし、塩分の取りすぎは高血圧の原因にもなるため、食べ過ぎには注意が必要です。
2-3たんぱく質で代謝をアップ
日常的にトレーニングを行っている人の中にはプロテインなどでたんぱく質を補給している方も多いかもしれません。しかしアスリートにとってたんぱく質は、筋肉を成長させるだけでなく、免疫力を維持するためにも非常に重要。たんぱく質は筋肉だけでなく、臓器や皮膚など、身体の材料となるもの。もちろん、免疫細胞の原料にもなります。さらに筋肉量が増加すると代謝がアップ、自然に体温も上昇します。そのため、トレーニングを行っている人は、積極的に肉や魚、卵などからたんぱく質を摂取する必要があります。このとき、おすすめなのが大豆や乳製品。どちらも高たんぱく低脂肪なのはもちろん、腸内環境にもよい影響を与えるため、免疫力を高めるためには非常に有効な食品です。特にヨーグルトや納豆はたんぱく質が豊富であるのと同時に、発酵食品であることから免疫力の維持・向上に非常に効果があります。
2-4好き嫌いをせず豊富な食品を食べる
免疫力をアップさせるためには、様々な栄養素が必要。これらの栄養素を摂取するときには、サプリではなく食事を通じて身体に取り入れることが基本になります。というのも、人間の身体は非常に複雑な仕組みで成り立っているもの。たんぱく質や脂質、炭水化物といった三大栄養素だけでなく、ビタミンやミネラルなども重要になります。サプリから摂取するよりも、様々な食品を食べたほうが、身体に必要な栄養素を効果的に摂取することができます。
03その他免疫力を上げるための注意点
3-1シャワーで済ませず湯船に入る
時間がないときや暑い時期などには、どうしても湯船に入らずシャワーで済ませることがありますが、免疫力アップの観点からいえばこれはおすすめできない行動です。
湯船に入ってしっかり身体を温めると免疫力がアップ。さらに、お風呂に入ることによるリラックス効果が、免疫力の低下を防止してくれます。
3-2手洗いうがいを徹底する
風邪予防の基本といえば、手洗いとうがい。手のひらとのどはウイルスや細菌が付着しやすい場所なので、こまめな手洗いとうがいを行うことは、風邪の予防に直結します。
3-3マスクや加湿器を使用する
乾燥した状態は風邪予防の大敵。マスクや加湿器を使用することで湿度を上げると、ウイルスの活動を抑えることができます。特に睡眠中は免疫細胞の活動が低下、風邪を引きやすい状態になっているため、睡眠時にマスクや加湿器を使用するのもおすすめです。
04まとめ
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