勝つためには知っておきたい!アスリートにとっての食事の役割や基本的な知識
アスリートやスポーツ選手にとって、毎日の食事はとても大切です。体を動かす上で土台となる食事について、栄養や食事量などの面からご説明します。
- 目次
- 1. アスリートにとって食事の持つ役割
- 1-1. 身体を動かすためのカロリーになる
- 1-2. 筋肉の成長をサポート
- 1-3. ケガの予防と回復
- 2. アスリートの食事の基本形
- 2-1. 主食(炭水化物)
- 2-2. 主菜(たんぱく質・脂質)
- 2-3. 副菜(ビタミン・ミネラル)
- 2-4. 中間食では不足しがちな栄養素を
- 3. アスリートはどれぐらいのエネルギーが必要?
- 3-1. 競技種目ごとの必要エネルギー量
- 3-2. ジュニアアスリートの必要エネルギー量
- 3-3. 具体的な食事量は食事バランスガイドの量を参考に
- 4. アスリートとして守りたい食習慣
- 4-1. 欠食をしない
- 4-2. 好き嫌いをしない
- 4-3. 主食、主菜、副菜、乳製品、果物が全て揃った食事をとる
- 4-4. トレーニングスケジュールに合わせて食事時間と内容を考える
- 5. アスリートの食事の注意点
- 5-1. 休日の食事量を減らす場合、減らさない場合
- 5-2. こまめに体重、体脂肪率を測定する
- 6. まとめ
01アスリートにとって食事の持つ役割
1-1身体を動かすためのカロリーになる
アスリートにとって、食事の大きな役割となるのが運動時のエネルギー源です。人間は摂取した食事をカロリーにして身体を動かしますが、アスリートとなると通常の人よりもはるかに多くの運動を行います。そのため、普通の生活をする人よりも多くのカロリーが必要。このエネルギーを摂取するために食事は重要です。特に食事を通じてしっかりとエネルギーを補給しておかないと、肝心なところで身体が動かなくなってしまったり、集中力を欠いてしまったりいうことにもなりかねません。また、試合のときだけでなく、練習を行うときにも十分なエネルギー補給が必要です。
1-2筋肉の成長をサポート
成長期を送る子どもは常に多くの食事を必要としています。これは身体を動かす以外にも、身体を成長させるためのエネルギーが必要だから。そのため、スポーツをしている子どもの場合には、特に食事に気を付ける必要があります。
また、すでに成長期を終えたという人の場合でも、筋肉をアップさせるためにも食事は重要になります。というのも筋肉はトレーニングや試合などによって一時的に損傷、それを回復させることでより強い負荷に耐えられるように強化されていくもの。その際の材料となるのが食事から摂取したたんぱく質です。また、たんぱく質から筋肉を作るためにも、多くの栄養素やエネルギーが必要になります。そのため、食事の栄養が不足していると、傷ついた筋肉を補修することができず、筋力を向上させることができません。
1-3ケガの予防と回復
スポーツで重要なのがどのようにしてケガを予防するのかということ。また、もしケガをした場合には速やかな回復が必要です。
といっても、どのようなスポーツでも身体には負担がかかるもの。言い換えれば、アスリートは常にケガをしやすい環境にあります。食事を通じて栄養をしっかり補給していると、筋肉も柔軟で肉離れなどのトラブルが起こりにくく、骨折などのケガをしてもスムーズな回復が期待できます。
さらに、ハードなトレーニングを続けていると、赤血球が損傷することで貧血を起こしたり、体脂肪率が低下するなどにより普通の人に比べて免疫が低下したりといったこともあります。それを防ぎ、試合のために十分な栄養を蓄えておくのも食事の大事な役割です。
02アスリートの食事の基本形
2-1主食(炭水化物)
身体を動かすときのエネルギー源となるのが炭水化物です。これらは主にごはんやパン、麺類といった主食に含まれています。そのため、まず主食をきちんと摂取することが必要です。
2-2主菜(たんぱく質・脂質)
メインのおかずである主菜に必要となるのがたんぱく質や脂質。たんぱく質は筋肉の原材料になるもので、ハードな運動をする人には欠かせないもの。また、たんぱく質はこまめに補給したほうが筋力アップには効果があります。そのため、朝食・昼食・夕食でバランスよく補給しましょう。
脂質は脂肪に代わるというイメージがあることから避ける人が少なくありませんが、エネルギー源として非常に優秀な存在。取りすぎは禁物ですが、まったく摂取を避けるのもおすすめできません。
2-3副菜(ビタミン・ミネラル)
身体の調子を整えるために必要なビタミンやミネラルは、野菜や海藻、豆類などに多く含まれています。これらの入った副菜を積極的に食べることで身体の調子が整えることができます。このように副菜には様々な役割があるものですが、コンビニ弁当やファストフードでは不足しがちなもの。できるだけ意識して摂取することが必要です。
2-4中間食では不足しがちな栄養素を
アスリートの場合、どうしても三食だけでは栄養が不足してしまいがち。また、一度にたくさんの量を食べられない人の場合にも、三食の間のおやつなどを活用して、不足しがちな栄養素を補給する必要があります。食事などで取り切れないたんぱく質はもちろん、ビタミンやミネラルなど、普段の食事で不足しがちな栄養素を意識的に摂取することが必要です。
03アスリートはどれぐらいのエネルギーが必要?
3-1競技種目ごとの必要エネルギー量
身体に必要な栄養素は、種目によって異なります。たとえば、陸上短距離の場合、男性は一日平均で約3000キロカロリー、女性は約2500キロカロリーが必要となります。、マラソンとなると、必要なカロリーはさらに増加し、男性は一日平均約3800キロカロリー、女性は約2400キロカロリーと言われています。そのほか、ハードなスポーツという印象が強いラグビーなら一日平均約4500キロカロリー、自転車なら約4300キロカロリーなど、動きが激しい、試合時間が長いといった競技ほど、多くのカロリーが必要になります。
3-2ジュニアアスリートの必要エネルギー量
成長期のジュニアアスリートの場合、競技の内容だけでなく、身体の成長に必要なエネルギー量も考慮することが必要です。この場合、カロリーだけはもちろん、カルシウムやたんぱく質など、身体の成長に必要な栄養素が含まれているかどうかが重要になります。
3-3具体的な食事量は食事バランスガイドの量を参考に
アスリートのための食事作りは素人にはなかなか難しいものです。そのときに便利なのが「食事バランスガイド」。食事バランスガイドは厚生労働省が公表している食事の量と質に関する基準です。この食事バランスガイドを活用すれば、一食当たりの提供量と栄養バランスを簡単に測定することができます。
04アスリートとして守りたい食習慣
4-1欠食をしない
まず重要なのは、三食の食事をきちんと食べること。一食の食事を抜いてしまうと、身体に栄養が不足して動けなくなるだけでなく、疲労からの回復が遅れたり、せっかく鍛えた筋肉が分解されるということも起きてしまいます。
4-2好き嫌いをしない
偏った食事は、偏った栄養分しか摂取することができません。好き嫌いを続け、同じものしか食べないと、身体づくりに必要な栄養素が摂取できないこともあります。
4-3主食、主菜、副菜、乳製品、果物が全て揃った食事をとる
アスリートにとっては、必要な栄養素をきちんと摂取することが必要です。主食、主菜、副菜、乳製品、果物がそろった食事を食べることで、様々な栄養素をまんべんなく摂取することができます。
4-4トレーニングスケジュールに合わせて食事時間と内容を考える
食事は重要ですが、食べ過ぎて動けなくなってしまったら元も子もありません。特に食べた後は消化を促進するため、血液が胃に集中し、運動のパフォーマンスも低下します。そのため、食べるときにはトレーニングスケジュールの時間を考えることも必要です。
05アスリートの食事の注意点
5-1休日の食事量を減らす場合、減らさない場合
シーズン中の休日は貴重なものですが、そのときには食事量を減らす必要はありません。トレーニングと試合の間の食事は、身体の回復や筋肉アップを行うために必要なものです。
反対に、一週間以上身体を動かさない、試合前でトレーニングの強度を落とすといった場合には、食事の量を減らしても構いません。特にオフシーズンの場合、運動量が減るため、同じ量を食べ続けていると体脂肪が急増してしまいます。
5-2こまめに体重、体脂肪率を測定する
人間の身体には個人差が大きく、同じトレーニング、同じ食事でも結果に差が生まれます。そのため、こまめに体重や体脂肪を計測、どのような食事を食べたら、体重や体脂肪にどう反映したか管理することも大切です。
06まとめ
この講座は!プロの監修を受けています!
-
スポーツフード関連資格9選!資格の難易度・活躍の場紹介
-
アスリートにとっての朝食の役割と摂り方
-
マラソンランナー必見!持久力をつけるための食事のポイントや注意点
-
アスリートなら必須知識!競技別や目的別の体づくりのための食事とは
-
食事によって効果が変わる?トレーニング前後の食事についての知識や注意点
-
知っておきたい!スポーツ前後の補食の役割やおすすめの食事など
-
覚えておきたい!スポーツ時の水分補給の役割や補給方法
-
こうすればよかった!スポーツ後の疲労回復に必要な食事の種類やタイミング
-
スポーツをする子どもにとっての食事の基礎知識や試合前後の食事のポイント
-
アスリートにとっての食事の役割や基本的な知識
-
アスリートと免疫力の関係や摂るべき食事