覚えておきたい!スポーツ時の水分補給の役割や補給方法 | 通信教育講座・資格の諒設計アーキテクトラーニング

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覚えておきたい!スポーツ時の水分補給の役割や補給方法

スポーツにおいて、水分補給の重要性は誰もが認識しているところです。水分補給は熱中症予防のためだけと考えられがちですが、それ以外にも様々な役割があります。今回は、スポーツにおける水分補給の役割や重要性、効果的な補給の方法について解説します。

覚えておきたい!スポーツ時の水分補給の役割や補給方法

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目次

01なぜ運動には水分が必要?

スポーツでは適切な水分補給は非常に重要と言われています。では、そもそも、なぜ水分補給を行う必要があるのでしょうか。

1-1水分は身体の状態を整える

水分は人間の身体の60%以上を占めると言われるほど、人間にとって重要な存在です。水分には栄養素を身体の中で運ぶ、老廃物を排出するなどと言った役割があります。また、水分は体温調整でも大きな役割を担っています。

1-2筋肉の動きが悪くなったり疲れやすくなったりする

人間の身体は、筋肉が収縮を繰り返すことで動いています。そして筋肉が収縮する際に生まれるのが二酸化炭素や乳酸です。これらの疲労物質は、血液が循環することで排出が促されますが、水分が不足すると、疲労物質を運ぶための血液がどろどろになり、効果的に疲労物質を運搬できなくなります。そのため、水分不足は筋肉のパフォーマンス低下や、疲労感の原因ともなります。
さらに、筋肉が収縮するときに生まれるのは疲労物質だけではありません。筋肉が収縮するとき同時に生まれるのが熱。
水分は筋肉の収縮によって生まれた熱を血液によって皮膚まで運びます。そして同時に汗が皮膚の表面で気化、その際、大量の熱を奪います。汗をかくと体温が低下するのはそのため。この汗による熱コントロールの仕組みは極めて優秀で、100グラムの汗が蒸発することで、体温は約1℃低下するとも言われています。
しかし、水分補給が行われず、汗によって水分が使われ続けると、身体は熱を放出できなくなり、熱がたまり続けてしまいます。そうなると、身体は汗をかこうとして皮膚の血流量をアップさせ、汗をかこうとします。
すると影響を受けるのが心臓。血液自体が不足することで、心臓が利用できる血液が低下、さらに筋肉の熱を運べなくなり、体温が急上昇してしまうのです。

02体内の水分とパフォーマンスの関係

それでは、実際に身体の水分が失われ続けた場合、身体にはどのような影響がでるのでしょうか。
一般的に「水分量が不足した状態」とは、体重の1%が目安となります。たとえば体重が60キロの人なら600グラム。体重の1%が身体の外に排出された場合、身体が動きにくくなったり判断力が低下したりと、パフォーマンスに影響が生まれますが、汗として失われた場合、スポーツパフォーマンスの低下が始まりますが、この段階では、まだ自覚症状はありません。
そのため、水分補給を行わず、さらに汗が出て失われた水分が体重の2%に達すると、さらにパフォーマンスが低下します
ようやく自覚症状が生まれるのは、体重の3~4%に当たる水分が失われる段階です。この段階では、アスリート本人も身体の動きが鈍くなっていることを自覚、疲れという形で認識できるようになります。また、周囲から見ても、動きが低下しているのが分かります。
しかし、まだ水分補給を行わない、単に水だけを飲むといった状態が続き、体重の5%以上の水分を失うと、吐き気やめまい、しびれなどが生じ、意識を失ってしまうことも考えられます。
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03どのタイミングで水分を補給するべき?

スポーツ時のパフォーマンス低下だけでなく、ときには命の危険もある脱水症状。具体的には、どのようなタイミングで、どの程度の水分を補給する必要があるのでしょうか。

3-1運動前

スポーツ時の水分補給には、試合や練習中の補給が重視されていますが、実は運動する前の水分補給も重要です。しっかり水分を補給していると、脱水症状になりにくいというメリットもあります。目安は運動や始める30分程度前までに、250~500mを少しずつ分けて摂取すること。このとき、一度に飲むと胃が重くなり、身体を動かしにくくなるため、何度かに分けて補給するとよいでしょう。

3-2運動中

運動中に行う水分補給では、20~30分ごとにコップ1杯程度が目安になります。この場合も、一度に大量の水分を補給するのではなく、少しずつ分けて補給しましょう。また、重要なのは「のどが渇く前に飲む」ということ。のどが渇いたという状態は、すでに脱水が始まっているサイン。特に練習や競技に熱中している場合、水分補給を忘れてしまうというのも決して珍しいことではありません。そのため、水分補給は周囲の人間に注意を払うことも必要になります。なお、運動強度や気温、湿度などによって摂取量は変わるため、その日の状態や選手のコンディションにも注意することが重要です。

3-3運動後

運動を終えた後でも、水分補給を忘れないようにしましょう。特に、練習や競技中に水分が不足している場合、筋肉の回復に影響が出る場合もあります。運動後はゆっくり水分が補給できる重要なタイミングなので、この時期を逃さず補給することを忘れないようにしましょう。特に試合後の水分補給の場合、栄養補給や疲労回復にも効果のあるドリンクを選ぶという方法もあります。運動のとき、汗によって失われるミネラルを補給するため、スポーツドリンクやミネラルの豊富な硬水などを補給すると、栄養補給にも効果が期待できます。ただし、硬水を飲み慣れていない人は飲みにくい、胃に負担がかかると感じることもあるため、一度に大量に飲まないように注意しましょう。また、体質に合わないということもあるので、その場合は軟水に加えてサプリメントなどでミネラル補給を行うという方法もあります。また、スポーツ後に炭酸水を飲むと疲労を緩和する効果が期待できます。炭酸水は血流量を増やし、新陳代謝をアップするため、運動後のドリンクとして炭酸水もおすすめです。

3-4スポーツ時にOKな飲み物

ひとくちに水分補給を行うといっても、水分ならなんでもいいというわけではありません。スポーツ時に失われる水分の多くは汗が原因となるものですが、汗の中にはナトリウムなどのミネラルも含まれています。そのため、単に水分だけを補給していると、体内のミネラル濃度が薄まってしまいます。そうなると身体はミネラルの濃度をそれ以上下げないようにするため、のどの乾きを感じる機能をストップ、自分が水分不足だという認識ができなくなってしまいます。さらに、補給した水分も、ミネラル濃度を回復させるために排出を促進、その結果、どれだけ水を飲んだとしても、脱水症状から回復できないということにもなってしまいます。
それに加えて、スポーツ時の水分補給は、体内にどれだけ早く取り入れられるかといったポイントも重要になります。単なる水だけでなく、塩分や糖質を含んだ飲料はエネルギー源にもなり、吸収が早いため、水分補給には効果的です。

3-5スポーツ時にNGな飲み物

スポーツ時の水分補給を行うとき、気を付けたいのは糖分の取りすぎ。たとえばオレンジジュースのように糖分を大量に含んだ飲み物を飲むと、運動開始直後に血糖値が急激に低下する「インスリンショック」を引き起こす恐れもあります。また、市販されているスポーツドリンクは、意外に糖分が含まれています。激しい運動中ならエネルギーに変わるため問題はありませんが、日常的に飲用する場合、薄めるなどの工夫をするといいでしょう。また、お茶やコーヒーなどのドリンクにはカフェインが含まれています。カフェインは高い利尿作用があるため、摂取した水分以上の水分が排出されてしまうことがあります。

04まとめ

スポーツ時の水分補給は重要ですが、アスリート本人が気づきにくい部分でもあります。いつでも自由に飲める環境を作る、定期的に給水時間を設ける、周囲が声を掛けるといった工夫が必要になります。

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講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
西川勇麻 先生
パーソナルトレーナー
1992年生まれ。大阪府出身。総合格闘技歴10年、怪我をきっかけにトレーニング・ダイエットの勉強&指導に没頭。Twitter、instagramで「YUMA@パーソナルトレーナー」としてトレーニング動画&知識を発信中。
西川勇麻

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