レジンの硬化時間とUVレジンの固め方
ハンドメイド作品の素材として人気なのがレジンです。レジンは初心者でも扱いやすく、アクセサリーなどに最適。しかし、そのときに注意しなければいけないのがレジンの硬化時間です。今回はレジンを使用するときにもっとも大切なレジンの硬化時間やUVレジンの固め方についてご紹介します。
- 目次
- 1. レジン液の硬化方法は?
- 1-1. エポキシレジン…主剤と硬化剤の2液混ぜて固める
- 1-2. UVレジン…UVライトを当てて固める
- 2. レジン液の硬化時間は?
- 2-1. エポキシレジンは放置して1日~3日程度
- 2-2. UVレジンは紫外線(UV)照射で5分程
- 3. UVレジンの固め方
- 3-1. UVライトを用意(36W)
- 3-2. 120秒程照射(小ぶりなものの場合)
- 3-3. 固まりが甘い場合は再び照射
- 3-4. 表面のべたつきをレジン拭き取り液で拭き取る
- 4. UVライトの代替案
- 4-1. 晴れの日は太陽光を当てる(時間はかかる)
- 4-2. 100均のUVランプを使う(ライトを見ないように目に注意)
- 5. まとめ
01レジン液の硬化方法は?
1-1エポキシレジン…主剤と硬化剤の2液混ぜて固める
レジンの中で、中級者から上級者に人気が高いのがエポキシレジンです。エポキシレジンはしっかりとした厚みのある造形ができるため、凝った作品を作るためには非常に便利。透明度も高く、別名クリスタルレジンとも呼ばれるほどで、幅広い作品に使用されます。
このエポキシレジンは「主剤」と「硬化剤」と呼ばれる二つの液体から成り立っていて、これらを適切な比率で混合することで化学変化が生まれ、その結果、硬化が開始します。
この変化は非常に厳密なので、もし混合比がまちがっていたり、不純物が混じっていたりした場合、硬化が起こらない、硬化しても目指した硬さにならないといったトラブルの原因となります。
1-2UVレジン…UVライトを当てて固める
エポキシレジンがやや扱いが難しいのに対して、初心者でも安心して扱いやすいと言われるのがUVレジンです。UVレジンはエポキシレジンのようにふたつの薬剤を混合して化学反応を起こして硬化するのではなく、紫外線を照射することで硬化が始まります。
このとき、使用される紫外線は、専用のUVライトだけでなく、日光に含まれるものでも構いません。そのため、特別な装置や設備がなくても、簡単に取り扱うことができます。
02レジン液の硬化時間は?
2-1エポキシレジンは放置して1日~3日程度
エポキシレジンの場合、完全にレジンが固まるまでには一日から三日程度必要と言われています。というのも、エポキシレジンの特徴は大きな作品が作れるということですが、このサイズによっても固まる時間に違いが生まれます。
イメージとしては、大きな作品のほうが固まるのに時間がかかるように思えますが、実際は逆。小さな作品のほうが、硬化に時間がかかります。
これはエポキシレジンの性質に理由があります。エポキシレジンは主剤と硬化剤の化学反応によって硬化が促進されますが、し大きな作品の場合には、あちこちで化学反応が発生、その結果、小さな作品よりも早く硬化が進みます。
逆に小さな作品では、化学反応が全体として少なくなるため、結果として硬化に時間がかかります。
これは作品のサイズだけでなく、形状とも関係しています。もし薄いものや細長いものの場合、やはり化学反応が起きる場所が少なく、その結果、固まるためには時間が必要になります。
また、エポキシレジンの場合には、サイズや形状だけでなく、温度にも大きな影響を受けるという特徴があります。もし気温が高い場合には早く、気温が低い場合には遅く固まるという特徴があるため、自分がどのようなサイズや形のものを作ろうとしているのかということに加えて、現在の気温がどの程度なのかにも注意を払うことが必要になります。
2-2UVレジンは紫外線(UV)照射で5分程
UVレジンの場合、紫外線を受けることで効果が始まります。このとき、重要になるのが含まれている紫外線の量。太陽に含まれている紫外線の場合、晴天のときで約三十分程度、曇天のときで約六十分程度、UVライトを使用した場合にも、ワット数によって硬化に必要な時間は異なり9ワットの場合では約十五分から三十分、36ワットの場合では約二分から十分と言われています。
もちろん、これらはあくまで目安の時間で、作品の大きさによって硬化の時間は異なります。また、UVレジンの場合、紫外線が当たらない場合には硬化が起こらないため、凹凸の部分の多い作品など、日陰になる場所があるときには、角度を変えて紫外線を当てる必要があります。
03UVレジンの固め方
3-1UVライトを用意(36W)
まず、UVレジンを効果的に固めるには、UVライトを使用するのがよいでしょう。UVレジンは紫外線を照射することで硬化するため、太陽光でも構いませんが、太陽光には天候や部屋の日当たりの影響を受けやすいというデメリットがあります。また、含まれている紫外線もUVライトに比べると微弱なので、早く硬くしたいという場合には、やはりUVライトを使用するのがよいでしょう。
UVライトには、ジェルネイルに使われる9ワットタイプと、UVレジン用の36ワットの二種類がありますが、出力の大きい36ワットのほうが早くUVレジンが硬化します。そのため、これからUVライトを購入する場合には36ワットの物を選ぶとよいでしょう。
3-2120秒程照射(小ぶりなものの場合)
UVレジンを固めるためには、枠に流し込んだレジンをライトの中にセットして、UVライトを照射します。このとき、120秒が目安になります。作品のサイズにもよりますが、小さなものであれば120秒あればほぼ硬化させることができます。
また、UVライトの中にはタイマー付きのものもあり、120秒にセットしておけば自動で消灯するため、ライトの消し忘れを防ぐことができます。
3-3固まりが甘い場合は再び照射
UVライトを当てたら、UVレジンを取り出して軽く触ってみましょう。べたべたしている場合、まだ固まりが甘い証拠。その場合には、再び五分程度UVライトの照射を行いましょう。なお、その際鏡などを使用すると、光が反射してよりUVライトを効果的にレジンに当てることができます。
3-4表面のべたつきをレジン拭き取り液で拭き取る
再照射を行ってもまだ表面がべたついている場合、これは照射時間が不足しているわけではありません。このべたつきは「硬化不良」と呼ばれるもので、UVライトを当てたり放置したりしても改善されることはありません。
この硬化不良に対処するためには、表面のべたつきを拭きとることが必要です。その際、専用のレジン拭き取り液を使用すると、きれいにべたつきを拭きとることができます。なお、これはエタノールや除光液でも代用できます。
04UVライトの代替案
4-1晴れの日は太陽光を当てる(時間はかかる)
もしUVライトを持っていない場合、やはり便利なのが太陽の光。太陽の光には紫外線が含まれているため、時間はかかるものの、しっかりとUVレジンを固めることができます。
4-2100均のUVランプを使う(ライトを見ないように目に注意)
また、百円ショップなどで販売されている小型のUVライトを使う方法もあります。百円ショップのものはそれほど出力は強くはありませんが、やはりUVレジンを固める効果はあります。ただし、弱いものとはいえ、直接目に入ると悪影響があるため、光を直接見ないように注意しましょう。